連続六つ子誘拐事件【おそ松さん】 (ページ17)

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16話目ページ17

あつしside

______ガチャッ

A「…お兄ちゃん。

ちょっといい？」

______

おそ松side

カラ松が誘拐されて

……7日目の、朝だった

A「……

…犯人、わかったの。」

起床して自分の安全を確認し、安堵していた時

Aにそう言われた

俺は驚いて一瞬固まってしまったが、

すぐに腑抜けた表情はやめ、コクリと頷いた

おそ松「……あのさ、

色々、ごめん。」

リビングへ向かう途中、俺はAに今までの態度を謝罪した。

…Aは深く悲しんでいたし、傷ついていたのに俺の不謹慎な対応に腹が立っていたことだろう。

勿論俺だって何も感じてなかったわけじゃない。

ただ、怖かった。

弟がいなくなって心から悲しい、それを表に出すとみんなが本当に帰ってこないんじゃないかって思って

悲しむと、あいつらがいなくなったって改めて実感してしまうから

だから俺は辛い感情を表に出さず、いつもの俺でいようと思ったんだ。

A「…ううん。私の方こそごめんね、キツく言ったりしちゃって。」

…Aはそう言ったが、表情はどんよりと暗いまま

そういえばAは犯人がわかったと言っていたが、一体誰なのだろう

…近所の奴？イヤミ？それともチビ太？

よく考えれば心当たりがある奴はたくさんいる

______ガチャッ

リビングの扉を開けるとそこにはあつし君が俯いたまま座っていた

そしてテーブルの上には、今まで現場にばら撒かれていた弟達の写真

A「……ちょっとここ座って。」

Aの言う通り、俺はあつし君と向かい合わせに座った。

俺の隣には、Aが座った

A「………おそ君、先に言っておくね」

A「………

…どんな真実でも、目を背けないで。」

……重みのある言葉

思わず俺は隣にいるAの方へ顔をばっと向けた

おそ松「……」

…Aも同じように俺の方を向いていて、悲しみをグッと堪えている

そんな表情をしながら、俺を見ていた

おそ松「……うん。」

それだけボソッと呟くと

A「………わかった…。」

わかったと言って

A「……

…あのね」

連続誘拐事件の、真相を話し始めた