日常94 ラップとは ページ16
ところ変わって廃墟内。
少女と友一は劣勢であった。人数的にも当然であるが、一番の原因は…
「ぎゃははは。嬢ちゃんは体術はできてもラップは無理だろ〜。」
白猫組の違法マイクの使用である。
少女は初の精神干渉を受け頭を抱えて頭痛に耐える。
しかし、もうワンバース耐えるのでギリギリだ。
そう悟った少女は、近くにいたマイクを持つ男を蹴り倒し、友一をかばうように立つと、違法マイクにスイッチを入れた。
<えっと、ラップ!ラップをしないと…>
マイク片手にパニックに陥る少女。
即興のラップなんて今までしたことが無いのだ。当然である。
なるようになる!そう思った少女は突如頭に浮かんだワードを言う事にした。
「ハマに〜ハマれ〜ハマに〜ハマれ〜」
<ハマにハマれ>の連呼作戦である。
一応韻を踏んでるから何とかなるだろう。
そう思った少女はただひたすらに、連呼し続けた。
「っく…頭が…おかしくなる。」
「洗脳…されていく…。」
意外と連呼攻撃は聞くようで、周りの男たちは頭を抱えていく。
少女は何とかなった安心で、ただただ連呼を続ける。
後ろにいる友一はまがまがしさすら感じる連呼に、心の底から恐怖を抱いた。
<A、恐ろしい子…!>
しかし、そのような攻撃が長く続くはずもなく、リーダー格の男のラップに少女は崩れてしまう。
くっそ、あのクソださいリーゼントさえ殴れたら…
少女はそう思いながらも、ラップではどうしても勝てないことを悟る。
ここまでか。
少女と友一が諦めかけたその時。
ドアが蹴り破られる音が響いた。
「おい、白猫(はくびょう)。覚悟はできてんだろうな。」
「Aさん、無事ですか?」
左馬刻と銃兎が到着したのだ。
ぼろぼろの少女を見て、左馬刻と銃兎は怒りが頂点に達し、マイクを起動した。
「売られた喧嘩なら 買ってやるぜ 白猫
この戦いなら 問題ねぇぜ 俺様の楽勝」
「準備は出来てる お前らの手錠
独房にぶち込んでやる 待ってろ受刑を」
「「俺らヨコハマに敵なしだぜ you know?
臆病 な猫はしっぽ巻いて 退場」」
2人のラップで白猫組のやつらは瀕死状態に陥る。
辛うじてリーダー格の男だけが立っていた。
「っはは。流石元TDDと言ったとこか。」
「っは。やせ我慢すんなよ。足、震えてんぞ?」
ニヒルな笑みでリーダー格を見る左馬刻。
リーダー格がマイクを起動しようとしたその時
「せい!」
「がは。」
少女の渾身の蹴りがリーダー格のあごに決まった。
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大阪の女 - Stellaが良すぎましたありがとうございました (2023年3月29日 9時) (レス) @page29 id: f50a0ac3bb (このIDを非表示/違反報告)
蒼羽 - 初めまして。こんにちは(^^)芋けんぴさんの作品楽しく見させていただいてます。話の続きも是非読ませていただきたいです。 (2022年10月12日 16時) (レス) @page50 id: 7d7f47de01 (このIDを非表示/違反報告)
蒼羽 - 初めまして。こんにちは(^^) (2022年10月12日 16時) (レス) @page50 id: 7d7f47de01 (このIDを非表示/違反報告)
芋けんぴ(プロフ) - ねむさん» ねむ様、コメント及びご指摘をありがとうございます。完全なる打ち間違えです…。そのせいで寂雷さんが凄くネガティブな人になってました…。現在、訂正させていただいています。意味までご丁寧に教えていただき勉強になりました。改めてありがとうございました。 (2021年7月19日 15時) (レス) id: e6e71631e0 (このIDを非表示/違反報告)
ねむ(プロフ) - 日常107出発のmourningは悲嘆,哀悼 、哀悼の意を表すこと、喪服,喪章という意味(コピペ)ですよ。朝はmorningです。 (2021年7月19日 9時) (レス) id: 2b048548d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:芋けんぴ | 作成日時:2020年8月3日 20時