Inside story＿00 ページ41
クロウリー『ソーマ』
その瞬間、クロウリーに名を呼ばれ、その手を止めた。
クロウリー『…………彼女を…貴方と“同じ”にする気はありませんよね』
低く、冷たい声だ。
先ほどのテンションとはまた違う。
…腐ってもこいつはこの学園の学園長様か…まぁ、代理が付くけど。
ソーマ「…そうだ、と言えば…どうするんだ？」
クロウリー『止めますよ。貴方も、彼女も…それが私の務めです』
ソーマ「…ハハッ、カッコイイ―ね。学園長殿。
ま、安心しろよ。そうしない為に、俺の弟子にしたんだ」
＿＿ウィン【あの子も貴方と同じにする気？】
以前、オクタヴィネル寮の件が終わった時、ウィンディーネに言われた言葉を脳裏に思い出す。
コイツと同じ事を言っているな…変に感が良い奴等だよ、本当に。
ソーマ「………大丈夫だよ、クロウリー。
“俺”も“あの子”も…これから頑張っていくさ」
そしてしばらく沈黙する時間。
やがて、クロウリーの方からはぁと溜息が聞こえてきた。
どうやら、押し問答では俺の方が一枚上手みたいだな。
クロウリー『それがあなたの役目なら、務めればいいです。
ただし、彼女は貴方の弟子であると同時に、私の生徒です。
意味が解りますよね？』
ソーマ「分かってる。無理強いはしねぇよ…危ない事する時は一旦アイツの許可とる」
クロウリー『そこはなるべくやらせないようにする、という選択肢はないんですね』
ソーマ「ない」
実力をつけるのに、危険と隣り合わせじゃないと…意味も何もねぇからな。
そう告げると「はぁああ〜」と盛大な溜息が聞こえてくる。
本当にあからさまでムカつくな…。
クロウリー『……では、頼みましたよ。ソーマ』
ソーマ「…あぁ。お前の生徒、少しお借りするよ」
そう言い、今度こそ本当にスマホの電源を落とした。
フゥと息を吐き、バルコニーへ出る。
スカラビア寮の砂漠の夜。
昼間は馬鹿熱ぃのに、今は寒空の下の様な肌寒さがまとわりつく。
そんな肌寒さを感じつつ、満月を見上げた。
ソーマ「大丈夫だよ、クロウリー。
アイツは、闇の鏡に導かれ…黒き馬車に乗り、ここへやってきた。
“条件”は満たしているんだ」
＿＿＿“俺”に、“アイツ等”に、“お前”に
＿＿＿＿残された時間は少ない。
だから………決して、手を離させてはいけない。
ポムフィオーレ寮編スタートにあたって→←Inside story＿00
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ALICE(プロフ) - ちりさん» オリジナル部分はメインに介入しすぎないか、たびたび不安になりますが感情を乗せて読んでいただけたならば幸いでとてもうれしいです！度々のオリジナル要素が増え続けるかもしれませんが、よろしくお願いいたします。 (2020年9月24日 17時) (
レス) id: 8355c0cb19 (このIDを非表示/違反報告)
ALICE(プロフ) - ブルーフェザーさん» 5章のメインストーリー楽しみにしていただきありがとうございます！迅速であげさせていただきましたので、楽しんでいただければ幸いです！今後ともよろしくお願いいたします (2020年9月24日 17時) (レス) id: 8355c0cb19 (このIDを非表示/違反報告)
ALICE(プロフ) - ゆゆさん» 返信遅くなり申し訳ありません！一気読み大変なのに、ありがとうございます！これからも頑張って行きます！ (2020年9月24日 17時) (レス) id: 8355c0cb19 (このIDを非表示/違反報告)
ウミソラ(プロフ) - 五章ずっっっっっっと待っていましたぁ!!!!今度はどんなお話の展開になるか楽しみです!!!番外編も本編も楽しみにしています!!!! (2020年9月14日 21時) (レス) id: f06a1e9de4 (このIDを非表示/違反報告)
ブルーフェザー(プロフ) - キタキタキタァァァ！！！五章楽しみです！！！更新ワクワクしながら待ってます！！！ (2020年9月14日 20時) (レス) id: d01e8aaa3e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ALICE | 作成日時：2020年7月31日 23時
