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その、少し間抜けな声に2人して目を向ければ。
白鳥沢のジャージを着た、赤髪ツンツン頭の人がこちらに向かって手を振りながら駆け寄って来ていた。
｢天童｣
あ、天童さんっていうみたいです。
｢どしたのー、俺が追い付くなんて珍しーじゃん……って、え！？若利くん、ナンパしてるの！？｣
彼は僕の姿を確認すると、急にそう言いながら笑い出した。いや、あの、助けてくれませんかね、天童さんとやら。
という目で見ても、彼には一向に伝わらない。
｢む、ナンパじゃないぞ｣
｢え！？違うの！？じゃあ、何してんの？｣
牛島さんの言葉に2度目の驚きを表した彼は、もう一度僕の方に目を向けて。暫く僕を見つめて、ぱちぱちと目を瞬かせた。
｢あれ〜？君、よく見たら北一の王子様じゃ〜ん｣
…その異名は、相変わらず色んな方に知られているようで。
てか、そんな事より牛島さんは僕の腕を何時になったら離してくれるのだろうか。
｢で？何してるんだっけ、2人は｣
｢牛若さんに捕まってます｣
｢水宮が白鳥沢に来なかった理由を問い詰めている｣
天童さんの問いに、僕と牛島さんの声が被る。
正直、どちらも正解。
そんな僕らの答えを聞いて、天童さんは何故かゲラゲラと笑い出した。
｢え〜〜何それ、おもしれぇ〜〜｣
…駄目だ、この人もどうやら僕の味方ではないらしい。そりゃそうだ。多分、白鳥沢のバレー部の人もん。
母さん、ごめん。
と、1人天を仰いでいると。
ふわりと天童さんの手が、牛若さんの腕に乗せられた。
｢…まあでも、こんな可愛い子を無理矢理捕まえちゃダメだよ？若利くん｣
彼がそう言うと、何故か牛島さんも納得したのか。
｢そうか｣
と言って、あっさりと僕の腕を離してくれた。
彼に握られていた部分は、軽く赤くなっている。
｢わ、痛そー。
ごめんねー、若利くん加減知らないから｣
天童さんは僕の腕をみてそう言うと、スリスリと赤くなっている部分を撫でてくれた。
そんな彼の表情は本気で心配しているようで、案外悪い人じゃないのかな、と思う。
｢…いえ｣
｢お詫びにアイス奢るからさ｣
…ん？
｢え、いや、だいじょ｣
｢俺、白鳥沢3年の天童覚ね〜。
もうどうせ俺らは部活終わってるし、今から暇？｣
｢…いえ、あの、おつかい頼まれてて｣
｢じゃあおつかい終わらせてから、アイス買いに行こっか｣
あれ、なんか凄い強制的に話が進んでいないかい？
｢若利くんも行くよね〜｣
｢…あぁ｣
…は？
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ゆん(プロフ) - おもしろくてすぐに読み終わりました(о´∀`о)続きが気になります😃更新頑張って下さい(*´∇｀*) (2022年7月6日 12時) (
レス) id: d0dd043faf (このIDを非表示/違反報告)
naonao(プロフ) - 更新待ってます！！！ (2021年10月29日 14時) (レス) @page37 id: d20e044f3d (このIDを非表示/違反報告)
MiSo(プロフ) - 続き楽しみにしています！！更新停止中ですが、再開したら無理せずに頑張ってください！応援しています！ (2020年7月12日 0時) (レス) id: 78c105b37d (このIDを非表示/違反報告)
ミューナ(プロフ) - お気に入り登録が819になってる…！ (2020年5月4日 8時) (レス) id: d5974347c1 (このIDを非表示/違反報告)
咲夜 - 面白いです(*^^*)合宿の話とかすっごい気になります！更新頑張ってください、("⌒∇⌒") (2020年4月28日 15時) (レス) id: d570b5d827 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヒマリ | 作成日時：2020年4月27日 23時
