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▽ 主side ▽


ボールの下に身体を吸い込ませて、ドンッとレシーブを上げる。お、今日1番のレシーブかも。
と、思っていれば飛雄から「ナイスレシーブ!」と声が上がった。


そして、なんとか蛍がスパイクを決める。

「ナイス蛍!」

「ん。
…てか、さっきのよく分かったね」


ハイタッチをしに行けば、不思議そうな顔でそう言われたので。ニカッと笑って答える。


「向こうの脳は、そうやって相手をおちょくるのが上手なのかなぁと思って」

「…Aも相当だね」


蛍は低い声でそう言うと、位置に戻っていった。
今のは褒めてくれた、と捉えていいんだよね。

ふいっと、音駒の方に視線を戻せばぎらついた目でクロさんと研磨が僕の方を見ているのに気付く。怖いなぁ…、その目、苦手なんだってば。





「ライト!」

そう呼べばいつもの様に綺麗な飛雄のトスが上がってくる。きっと、彼のモノ以上に芸術的なトスを僕はこれから先、見ることは無いだろう。


そう思いながら、目の前のブロックを交わすようにポスっと優しくボールを押し込んだ。後ろの人達は強打に備えている。
だから、拾える筈が無い。


__ピーッ、と点を取った時の笛が鳴る。


「ナイスAーっ!」
「ナイスだぞ!A!」

そんな仲間達の声にハイタッチを交わして。次のサーブの為にボールを持ってコート外に出た。


点数は、23-24。向こうのマッチポイント。
でもそれが、勝負しないサーブを打つ理由にはならない。


バシバシとボールを叩く感覚は、いつも通り。
ふぅっと一息ついて、目の前にボールを持ってくる。サーブの笛が鳴り、サーブトスを少し前に上げる。

少し、低いか。


バンッと打ったボールは、やはり綺麗に福永さんに拾われた。


__そして、何度も何度も音駒にコチラのスパイクを拾われて。何度目かの、烏野からの攻撃。

やっぱり、飛雄が最終的にトスを上げたのは翔陽で。

若し、僕がセッターだったとしても、今は間違いなく翔陽に上げてたなぁと息を切らしながら呑気にそんな事を考えていた。


向こうのコートに入ったボールは、夜久さんに拾われて。ギリギリで、これまた海さんに拾われて。
今度こそ落ちる、と思った瞬間に。

また、研磨に繋がれた。

ボールは高く高く上がって、ネットを超え。
烏野のコートの、後ろの方へと飛んでいく。


足を踏み出して、手を伸ばすけど間に合わない。


ボールは、そのまま。
烏野のコートへと、落ちたのだった。


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ゆん(プロフ) - おもしろくてすぐに読み終わりました(о´∀`о)続きが気になります😃更新頑張って下さい(*´∇`*) (2022年7月6日 12時) (レス) id: d0dd043faf (このIDを非表示/違反報告)
naonao(プロフ) - 更新待ってます!!! (2021年10月29日 14時) (レス) @page37 id: d20e044f3d (このIDを非表示/違反報告)
MiSo(プロフ) - 続き楽しみにしています!!更新停止中ですが、再開したら無理せずに頑張ってください!応援しています! (2020年7月12日 0時) (レス) id: 78c105b37d (このIDを非表示/違反報告)
ミューナ(プロフ) - お気に入り登録が819になってる…! (2020年5月4日 8時) (レス) id: d5974347c1 (このIDを非表示/違反報告)
咲夜 - 面白いです(*^^*)合宿の話とかすっごい気になります!更新頑張ってください、("⌒∇⌒") (2020年4月28日 15時) (レス) id: d570b5d827 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ヒマリ | 作成日時:2020年4月27日 23時

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