[114]猫vs烏 ページ22
.
▽ 主side ▽
「ではこれより、音駒高校対烏野高校の、練習試合を始めます!」
「「「「よろしくお願いしまぁぁす!!!」」」」
審判の合図で、早速練習試合が始まった。
初っ端は勿論、御挨拶の為に翔陽の超速攻。
バーンッと、勢いよく、音駒の誰も反応させずに向こうのコートにボールを叩きつけた。
はー…何回見ても、飛雄のコントロール力には目を奪われる。
ただ、気になるのは向こうのセッター、研磨の反応。
翔陽に『驚いた』と言った割には、そこまで慌ててない、というか。
「A、ナイッサー」
「あ、はーい」
考え込んでいると飛雄からそう言われて、ボールを投げられた。点を取ったのはコッチだから、サーブ権が次は僕に回ってきたってわけだ。
いつもの様に、ボールを何度か床に叩きつけて視線の目の前にボールをセット。笛が鳴った瞬間、足を踏み出してジャンプをする。
僕が打ち出したボールは、後ろのライン際。
結構いい所に行った、と思ったのだが。
完璧に福永さんに拾われてしまった。
何とか、向こうの攻撃を西谷さんが拾い、旭さんがスパイクを決めてコチラの得点。には、なったが…。
「…正直、そんな完璧にあげられるとは思って無かったな」
誰にも聞こえないように、そう呟く。
いつものサーブに比べたら、そりゃ完璧とは言えなかったけどさ。
それに、さっきから気になるのは研磨のあの目。
あの日の。数日前に彼と出会った時の、何かを見透かしたようなあの目だ。
「ほんと、苦手だ」
相手を観察するのが僕の1つの得意技、というか戦略ではあるけれど。逆に観察されるのは、僕は結構苦手らしい。
*
音駒が取ったタイムアウト後。
向こうの戦い方が、少し変わった。
バンッと、速攻を打ち抜く翔陽の前には向こうのすばしっこい7番、犬岡くん。
少しずつ、翔陽の動きについてきている。まだボールには触れていないけど、あの感じたといつか捕まりそうだな。
という事はやっぱり、観察してたな。
そう思い向こう側にいる研磨に目をやれば、サッと目線をそらされた。
…やっぱり。
しかもあの調子だと、きっと大分頭がキレるタイプ。
僕はそんなことを考察しながら、トスを呼び。
いつもの様に相手コートの誰も居ない所にボールを叩きつけた。
「ナイスキーA!」
「あざまーっす」
「はーっ、A君の動きキレキレだねぇ」
「…うん、結構厄介」
クロさん、研磨。聞こえてますよ。
.
865人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆん(プロフ) - おもしろくてすぐに読み終わりました(о´∀`о)続きが気になります😃更新頑張って下さい(*´∇`*) (2022年7月6日 12時) (レス) id: d0dd043faf (このIDを非表示/違反報告)
naonao(プロフ) - 更新待ってます!!! (2021年10月29日 14時) (レス) @page37 id: d20e044f3d (このIDを非表示/違反報告)
MiSo(プロフ) - 続き楽しみにしています!!更新停止中ですが、再開したら無理せずに頑張ってください!応援しています! (2020年7月12日 0時) (レス) id: 78c105b37d (このIDを非表示/違反報告)
ミューナ(プロフ) - お気に入り登録が819になってる…! (2020年5月4日 8時) (レス) id: d5974347c1 (このIDを非表示/違反報告)
咲夜 - 面白いです(*^^*)合宿の話とかすっごい気になります!更新頑張ってください、("⌒∇⌒") (2020年4月28日 15時) (レス) id: d570b5d827 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ヒマリ | 作成日時:2020年4月27日 23時