番犬くんのセンラさん

38 男装イケメン女子の誘惑 ページ38

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「じゃあ女子も着替えますか〜！」



理恵の言葉で、ホールに出る男装をする女の子たちも着替えることになった。着方がいまいち分からなくて理恵に助けてもらいながらも何とか着終えた。ウィッグも被りながら周りを見渡すと、みんなイケメンに変身しておりクオリティが高い。


こんなちんちくりんで大丈夫なのかな、ぜったいイケメンとは程遠いでしょ.....






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「どうよ！イケメンでしょ！」




みんなの待つ教室に戻ると、センラの時と同様感嘆の声があがる。かっこよくポーズを撮った理恵を連写する女の子が面白くて見ていたら、佑月ちゃんも一緒にと手を引かれて理恵の隣に立つ。



「私の写真なんている？？」

「何言ってんのー？佑月めっちゃ可愛いからね！」

「かっこよくはない？」

「かっこいいっていうよりはかわいい系イケメンだなぁ。これは年下好きなおねーさんにモテそう」




ほんとかわいい〜〜と何人かの女の子立ちに囲まれて頭を撫でられる。嬉しくてえへへと笑っていると胸を抑えて苦しんでいるクラスメイトをみて首を傾げた。


照れてる佑月ちゃんの写真売るだけで成り立ちそう、なんて女の子たちに言われるけど、自分の写真が出回るのはちょっと怖くて苦笑い。








｢理恵もほんっとイケメンだね！｣

「でしょ！どう？惚れちゃいそう？」

「うん、好きになっちゃいそう」

「やった！これは折原くん超えれそう」




そんなことを言って私の頬をするりと撫でる理恵は慣れている感じがした。優しい顔で微笑んで顔を近づけてくる理恵に顔を赤く染めてしまう。ちょ、理恵、と声を漏らしても、んー？と楽しそうにニコニコするだけで止まってくれない。




「はい、ストーップ。男装女子に惚れてどうすんの佑月さん」

「も〜なにしてくれてんの折原くん、いいとこだったのに」

「やめてや北上さん、この子流されやすいから北上さんのこと行っちゃうやん」

「余裕ないなぁ。まあこんなイケメンいたら惚れちゃうのもしょうがないよね佑月？」

「俺の方が断然イケメンやろ佑月さん？」




軽くバチバチしている2人に呆れる。どこに張り合う要素があるんだか。たまに私の名前が出てくるけど巻き込むのはやめて欲しい。

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