番犬くんのセンラさん

37 美人系お姉さんメイドセン子 ページ37

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「.......うっわぁ、美人」

｢すごいね......イケメンが本気で女装するとこんなに美女なんだね......｣



メイド服のスカートを靡かせて現れたセンラはやっぱり女子顔負けの美人だった。理恵と感嘆の声を漏らすと、周りのみんなも同じだったよう。声をあげて賞賛するのではなく、息を飲んで漏れてしまったセンラへの感想を聞くに、それほど彼は美人だということがうかがえる。


美人顔のセンラに合わせたのか、ブリブリのミニ丈メイド服ではなく、上品なロング丈のスカート。髪色に合わせたロングストレートのウィッグは違和感なく彼に馴染んでいる。まさに美人系お姉さんメイド。この姿の彼に何人のうぶな男の子が落とされるのだろうか。いかにも純情を擽りそうなお姉さんだ。


製作者の女の子たちが自信作だと息を巻いていたのも納得出来る。クラスのみんなが見惚れている。あれ少し頬を染めてる男子もいる....？




私もポケーっとセン子(勝手に命名)に見蕩れていると、彼と目が合った。

____佑月さん

音は出さずにパクパクと口を動かして私の名を読んだと思ったら、バチンッ☆と私目掛けてウインクをかました。突然のことに狼狽えると、センラはイタズラが成功した子供のように笑って私に手を降ってきた。


なに今のずるい。


私も頬を緩めて手を振った。これは面白い文化祭になる予感。高鳴る胸を抑えて私はクラスの明るい雰囲気に乗っかった。







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｢ねえ何、折原くん自分の破壊力わかってんの？｣

｢何が？｣

｢今のウインクからの嬉しそうに笑った顔のお手振りで何人の人がやられたか.....ほら、みんな胸抑えて倒れてる｣

｢えっ女の子も｣

｢悔しいけど犯罪級の美しさ。性別偽ってミスコン狙えるよこれ｣

｢あはは、本気で優勝かっさらってきそうで怖い｣

｢今のだって佑月1人のためだけにやったんだろうけど、、、、罪深い女だよほんと｣

｢いや男｣

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