32 番外編 ページ32
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「佑月さーん、入りますよ?」
部屋の扉をノックされて、センラの声にさっきの設定を思い出す。危ない危ない。なんか、ずっとやってても可哀想だし、ここら辺で辞めていてあげた方がいいよね。この前続けてたらそのうち、部屋で首吊りそう。
「入んないで。」
「なんで?お着替え中ですか?」
「違うけど....これから一生私の部屋に入らないで。」
「なんで....?佑月さんに拒絶されるとか生きていけないんやけど、」
「.....」
「佑月さぁん、俺の事嫌いになったん、、?」
「......」
扉の向こうから聞こえてくる悲しそうな辛そうな声。なんか、しょんぼりを通り越して死にそうなんだけど。普段は見れないセンラの姿と、その原因は私で本当は真っ赤な嘘、という事に笑いが込み上げてきてしょうがない。
「ふふっ!センラのレアなとこ見れた!」
「え?」
朝から今までぜーんぶ嘘、そう言いながら扉を開けると、センラはバッと顔をあげて私の顔を見る。すると、よかったぁと息を吐いて、勢いよく抱き締められる。私の肩に顔をうずめてブツブツ言ってるからくすぐったい。
軽くヒントをあげると、ようやくエイプリルフールだと気づいた様子。
「もー、心臓に悪いからやめてや....」
「私はセンラを初めて騙せて満足だよ?」
「ほんま嫌われたかと思ったやん。世の中パパさんの娘離れの辛さを思い知ったわ、」
「嫌うわけないじゃん!センラ大好きだもん」
「.....(今日も俺の佑月さんはかわいい)」
以外にもバレなかったエイプリルフール。私もセンラを騙せて大満足、センラも娘離れの辛さを知った上で安心して一件落着(?)
___________
「お嬢、センラさんをいじめるのはやめてくだせェ〜」
「え?」
「俺ら組のモンも大変でしたよ。センラさんはずっと死にそうな顔でブツブツ言ってますし、慰めようとしたらぶっ飛ばされるしで、何人餌食になったか...」
「.....ご、ごめん。なんか悪いことしたなぁ、」
「まぁとにかく、センラさんはお嬢が大好きってことっスね!」
「え!?」
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あるじゃん(プロフ) - あいさん» あいさんご無沙汰いたしております。暖かいコメントありがとうございます、嬉しい限りです泣 長らくお待たせいたしましたが、今後ともよろしくお願いいたします!更新頑張ります。 (2021年4月11日 13時) (レス) id: 2f7ed6fc05 (このIDを非表示/違反報告)
あい - おかえりなさい!!これからも更新頑張ってください! (2021年4月10日 18時) (レス) id: dad9695123 (このIDを非表示/違反報告)
みね - 更新、頑張って下さい!めっちゃ楽しみです!!! (2020年7月30日 23時) (レス) id: 2329b8e021 (このIDを非表示/違反報告)
白瀬(プロフ) - コメント失礼します…!!私が昔から読んでいた少女漫画と内容がそっくりで、めちゃくちゃ面白いです!更新頑張ってください! (2020年6月29日 7時) (レス) id: 29052aa6a9 (このIDを非表示/違反報告)
りんご - 本当ですか…?良かったです…文才足りんと悩んでいたので… (2020年5月13日 21時) (レス) id: b5c026bc9f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あるじゃん | 作成日時:2019年11月25日 0時