26 秘密の〇〇 ページ26
.
先生の声と共に黒板をながれるチョークの音。黙々とノートをとって、頭に知識を詰め込む。数学は苦手な為、テストが先日終わった今でも気を張って授業に参加しなければならない。前も数学が1番悪かったし。
そんなことをぼんやり考えていると、ノートに目を向けていた私の前に現れた紙切れ。少したたんである小さいそれは、右から現れた。こんな事してくる人は一人しかいないので、そいつを一瞥する。
「、なに、、」
「、見て、、!」
紙切れを見て欲しいらしく、目でアピールするセンラ。こちとら真剣に授業受けてんのに、と渋々紙を開ける。
__________今日の夜ご飯何がいいですか!
なんだこのどうでもいい内容。思っていたよりも小さな内容で呆れる。授業がつまらないのか、センラが視界の端でソワソワしてたのはなんとなく気づいていていたけれど、私にちょっかいをかけないで欲しい。
_________ハンバーグ
そう書いて、紙を投げ返す。
もう終わったと思ってたのに、まだセンラが紙に書いて送ってくるから無視していたけれど、めげずにずっと送り付けるからもう諦めてやり取りを続けていた。
今日のお弁当はコロッケだよとか、体育楽しみとか、勉強の捗りはどう?とか。少女漫画を読んでこういう事に憧れていたけど、年の差があるセンラとは出来ないなって思ってたから、嬉しくて。
みんなが真剣に授業を受けてる中で、2人だけの世界に入り込んでやり取りしてる楽しさや、ちょーっとした背徳感に、にまにましていると先生にバレておこられた。
怒られたじゃん!、ごめんごめん、みたいな視線のやり取りが続いて、心がきゅーってなるのを見ないふりする。
なんか高校生っぽいなぁ、こういうの青春だなぁなんて、ぼんやり考えているとあっという間に授業が終わった。
_______________
「何なにぃ佑月、折原くんとずっとイチャイチャしてたでしょ!」
「し、してないし!」
「私見てたもん、てゆうかクラスの人けっこー見てたよ」
「、え!まじ!?」
「にやにやしながらね」
「、、、恥ずかしぃ、」
「あはは!楽しかった?」
「全然!!まったく!!」
「え〜、ほんと〜?」
「(学校じゃセンラを独り占め出来ないから、独り占めしてる感じで嬉しかったってのも、ホンネ、、、、)」
1223人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「歌い手」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あるじゃん(プロフ) - あいさん» あいさんご無沙汰いたしております。暖かいコメントありがとうございます、嬉しい限りです泣 長らくお待たせいたしましたが、今後ともよろしくお願いいたします!更新頑張ります。 (2021年4月11日 13時) (レス) id: 2f7ed6fc05 (このIDを非表示/違反報告)
あい - おかえりなさい!!これからも更新頑張ってください! (2021年4月10日 18時) (レス) id: dad9695123 (このIDを非表示/違反報告)
みね - 更新、頑張って下さい!めっちゃ楽しみです!!! (2020年7月30日 23時) (レス) id: 2329b8e021 (このIDを非表示/違反報告)
白瀬(プロフ) - コメント失礼します…!!私が昔から読んでいた少女漫画と内容がそっくりで、めちゃくちゃ面白いです!更新頑張ってください! (2020年6月29日 7時) (レス) id: 29052aa6a9 (このIDを非表示/違反報告)
りんご - 本当ですか…?良かったです…文才足りんと悩んでいたので… (2020年5月13日 21時) (レス) id: b5c026bc9f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:あるじゃん | 作成日時:2019年11月25日 0時