好き。...嘘、大好き。【3】[佐野玲於]

やめてよ ページ1

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Aside




数日後。


待ちに待った、玲於くん達とのMVのリハの日。


とあるビル
鼻歌歌いながら、リハのスタジオに行こうと廊下を歩いていると




玲於｢デカい鼻歌。笑｣


A｢わっ！！！｣




突然背後から聞こえた声に振り返ってみれば、
くすくす笑ってる玲於くん。


セットされてない髪が、サラサラ揺れてる。




A｢びっくりさせないでよっ｣


玲於｢Aが気づいてなかっただけじゃん。｣




…それもそうか。

ちょっとだけ、納得。



ふたりで一緒にスタジオに向かう。




玲於｢なに、またいいことでもあった？｣


A｢ん？この撮影が楽しみなだけ。｣


玲於｢単純かよ。笑｣


A｢素直って言ってよ。｣


玲於｢はいはい。笑 そういえば、もうひとつの仕事は？｣


A｢一昨日踊ってきたよ！男の歌手の人と！｣


玲於｢は？男の歌手？｣


A｢そ。すごくイケメンだった…。｣


玲於｢何、バック？｣


A｢なんか、ペアダンス？1対1で中心で踊った。｣


玲於｢なんだよそれ…｣




ありのままにこの前の仕事のことを話せば、
玲於くんの声、不機嫌な感じになって。




A｢…玲於くん、なんか怒ってない？｣


玲於｢別に怒ってねえよ。｣


A｢ほんとに？｣


玲於｢ほんとに。｣


A｢…まあ、でも。どっちかというと、玲於くんたちとのMVの方が、楽しみだったかも。｣




そう言ってみると
玲於くんはあっそって素っ気なく呟いて
目の前に現れた扉を開けてスタジオに入る


すると、入り際。




玲於｢…かっこよかったからって、好きになるとかやめてよ。｣





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