相変らずの爆弾テロ ページ40
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「治くんにね、宮が拗ねてるから来てくれって頼まれて。何かあった？」
「あー……えっとな……」
わずかに残ったプライドがそれを口にするのを躊躇させる。朝原さんがすっとこちらを見つめた。
「言って？」
ああもう、俺は朝原さんのこの目に弱い。見透かされるみたいな視線。俺はおとなしく白旗をふった。
「……朝原さん、今日の昼に俺にキスしたやろ？」
「うん」
「なんか慣れとったなあって……」
朝原さんの目が見開かれる。相変らず、零れ落ちてしまいそうなほどの大きさだ。
「子供っぽいって思っとるやろ！あーもう！」
「思ってないよ……ふふ」
「笑っとるやん！」
これだから嫌だったのだ。俺はむくれた顔で黙り込んだ。ごめんごめん、と朝原さんが軽く詫びる。
「不安にさせちゃったね、大丈夫だよ。宮が初めてだし、結構ちゃんと恥ずかしかったよ」
ファーストキスはレモンの味って読んだんだけど、何の味もしなかったなあ。ああ、そうだ、朝原さんはこういうことを素で言ってしまう人だ。
「そういう宮は一回どころじゃないでしょ。何回もしてそう」
「……すまん」
「ああ、責めてるわけじゃなくて。だって宮、モテるもの。ただ、比べられたらどうしようって思って」
朝原さんの言葉を全力で否定する。比べるなんて、そんなまさか。出来るはずがない。
もげそうなほどの勢いで首を横に振る様子が面白かったのか、朝原さんがからからと笑う。一件落着だろうか。
「そういえば、さっきやたら『はぁ』って言ってたのは何？」
ぴき、と表情が固まるのが分かる。どうやら、まだ一件落着ではないらしい。
「下らんことやから気にせんでええよ」
「どんな小さな問題でも、彼氏とのなら逐一解決したほうがいいって友達が言ってた。それに、気になる」
渋って見せるも、朝原さんは食い下がる。とうとう折れて、己の格好つかなさを嘆きながらそれを口にした。
「……なんで、治は名前呼びなん？あと、なんであいつ放課後の朝原さんのこと知っとるん？」
ふむ、と朝原さんが考えるように瞳を閉じた。え、そんなに悩むようなこと？
たっぷり十数秒はそうしていただろうが、彼女はいきなり目を開いた。あまりに唐突だったので、俺が少し驚いたくらいだ。
「……宮、それは嫉妬というものなのかな？」
変な声が出た。
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せなけいこ - この夢主ちゃんの性格も、少女漫画のヒロインな宮侑もめっちゃ好きです！この作品を生んでくれてありがとうございます。性癖に刺さりまくりです！！ (2020年9月18日 15時) (
レス) id: ef980343e4 (このIDを非表示/違反報告)
さかき(プロフ) - mimiさん» お返事が遅れてすみません！色々考えたのですが、本編はここで終わりにします。しかし私としても書きたいネタがまだたくさんあるので、そのうち別作品と纏めて短編集を出そうかと…。なので、気長に待ってくださると嬉しいです。 (2020年3月5日 1時) (レス) id: d263cbf7f6 (このIDを非表示/違反報告)
mimi(プロフ) - さかきさん» ただ私がこの主人公もミヤツムも好きなので続いて欲しいっていう我儘なのですが…（ ; ; ）もし続きを書こうか少しでも考えてらっしゃるならぜひ見たいです…！ (2020年3月2日 3時) (レス) id: 4447061f23 (このIDを非表示/違反報告)
さかき(プロフ) - mimiさん» 初めまして、まず初めにご愛読ありがとうございます。ごめんなさい、話数の問題で断念したんですが、やっぱり終わりにしては歯切れが悪いですよね…！？もう少し何とかできないか検討してみます！ (2020年3月2日 0時) (レス) id: d263cbf7f6 (このIDを非表示/違反報告)
mimi(プロフ) - はじめまして。こちらずっときゅんきゅんしながら読ませて頂いてました…！最後、終わりとなってますが完結なのでしょうか（ ; ; ）続きを楽しみにしてたので… (2020年3月1日 14時) (レス) id: 4447061f23 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さかき | 作成日時：2019年9月24日 23時
