第41話 ページ43
「そうか参ったな
あっちはもう友達のつもりなのか．．．
よし、ゴンとAを殺そう」
「「「！！」」」
『．．．』
イルミから発せられた言葉に、その場の空気が凍る
背中に、冷たい汗が流れた
「殺し屋に友達なんていらない
邪魔なだけだから
じゃあ、まずはAを殺そう」
『ｯ！』
そう言い、こちらに向かってくるイルミを、審判が止めようとする
しかし、イルミは躊躇なく針をさす
刺された審判は顔をが音をたて変形し始めた
歩みを進める彼を止めるため、Aを庇うようにクラピカとレオリオが立ちはだかる
「参ったなぁ
仕事の関係上、俺は資格が必要なんだけどな〜
ここで彼らを殺しちゃったら俺が落ちて自動的にキルが合格しちゃうね
あ、いけない
それはAを殺っても一緒か
う〜ん．．．そうだ！
まず合格してから2人を殺そう！」
ハッタリなどではないその言葉に、わずかに体が震えた
彼の相手であるキルアは、きっとこれ以上の恐怖と戦っているのだろう
そう思うと、ほんの少しこの震えも収まる気がした。
「テメェ．．．っ」
「それなら仮にここの全員を殺しても俺の合格が取り消されることはないよね？」
「うむ、ルール上は『問題はないだろうね』
．．．！」
「A？」
「おい！お前は下がっとけ！」
ネテロの言葉を遮り、2人の前に出る
真っ黒な瞳と目が合った
『でも、そんな事はさせない
あんたがゴンや、ここにいる全員を殺す前に
．．．私があんたを殺すから」
「！」
「．．．♡」
「ふーん
お前が僕を？」
『．．．』
強い殺気を飛ばされるものの、Aは決して臆さず
強い光を灯す瞳でイルミを捕らえ続けた
すると、イルミは面倒なやつだなぁ、といい視線を外す
今はAよりもキルアとの試合を優先することを決めたようだ。
「きいたかい？キル
俺と戦って勝たないとゴンを助けられない」
「っ」
「友達のために俺と戦えるかい？
できないね
なぜならお前は友達なんかより、今この場で俺を倒せるか倒せないかの方が大事だから
そして、もうお前の中で答えは出ている
俺の力では兄貴を倒せない、と
勝ち目のない敵とは戦うな
俺が口を酸っぱくして教えたよね？」
ゆっくりとイルミの手がキルアにのびる
だが、イルミは動くことすら許さなかった
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SHINKAI(プロフ) - 蒼さん» ありがとうございます！そう言って頂けるとすごく嬉しいです！これからも作品をよろしくお願いします！ (2022年8月31日 0時) (
レス) id: 9829dd467f (このIDを非表示/違反報告)
蒼 - HUNTER×HUNTERの世界観にあった文章でサクサク読み進めることが出来ました。とても面白かったです！ (2022年8月30日 23時) (レス) @page48 id: 1c5f686e4f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：SHINKAI | 作成日時：2022年2月11日 4時
