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第24話 ページ26

『鍵がどこにあるかあなたたちは知ってるの?』


Aのその問いに、恐らく群れのリーダであろう一匹が立ち上がった。
檻に入ると、すぐに何かを口に咥えて戻ってきた。

渡されたのは小さな鍵だった。
恐らく扉の鍵だろう。


『ありがとう
 みんないい子だね』


Aは少しかがみ、デザートファングの鼻に自分の鼻をチョン、と当てニコリと笑う。
それを合図にしたように、他のファングたちもワラワラと周りに集まり始めあっという間にもみくちゃにされてしまった。


『あははは!
 くすぐったい〜!

 よしよし
 ありがとう』


集まった全員の頭や顔をひとしきり撫でてから、立ち上がる。


『あなたたちと会えてよかったよ
 それじゃあね』


振った手に合わせてファングたちの尻尾がゆらゆらと揺れたのを最後に、鍵を開けて扉をくぐった。









「砂漠の覇者と呼ばれるデザートファングをいとも簡単に懐柔するとは...

 しかし、最後の部屋はこうはいかない」





『さてさて次はどんな部屋かなー』


“ようこそ決闘の部屋へ“


『決闘の部屋、ね

 次は人かな?』


“ご名答
 この部屋には100人の囚人を用意している“


『!』


先ほどと同じ広い部屋の中には鎖で繋がれた大量の囚人の姿があった。


“先ほどと同様に、君には生きてこの部屋を出てもらう
 鍵はない

 そして、ルールもない“


『ふーん...』


“囚人たちは1時間君を足止めすることで1年分の刑期が削られることになっている
 そして君をここに最後まで足止めすることができれば

 彼らの刑期100年分が免除される“


『それはそれは

 随分と好条件だ』


“彼らも本気でかかってくる
 先ほどのようなことは難しいだろうな

 それでは、最後の試練
 健闘を祈る“


『これで最後なのね』


「おい嬢ちゃん」


『ん?』


ゴトリ、と解錠された鎖が人数分床に落ちる音が部屋に響く。


「俺たちは嬢ちゃんを殺 してでもこの部屋を出すつもりはねえ」


『そうですか』


「だから痛い思いしたくなかったら
 残りの時間大人しくしておくこったな」


『それは...できない相談ですねぇ』


「何?」


『私も
 あなた方を殺 してでもこの部屋を出るつもりですから』


「っ!!
 このクソガキぃ...舐めやがってぇ!!!!」


Aの挑発にまんまと乗せられた囚人たちが、一斉に襲いかかる...

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設定タグ:HUNTER×HUNTER , ハンターハンター , キルア   
作品ジャンル:アニメ
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SHINKAI(プロフ) - 蒼さん» ありがとうございます!そう言って頂けるとすごく嬉しいです!これからも作品をよろしくお願いします! (2022年8月31日 0時) (レス) id: 9829dd467f (このIDを非表示/違反報告)
- HUNTER×HUNTERの世界観にあった文章でサクサク読み進めることが出来ました。とても面白かったです! (2022年8月30日 23時) (レス) @page48 id: 1c5f686e4f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:SHINKAI | 作成日時:2022年2月11日 4時

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