番外編.出会い(前編) ページ35
銀時side
万事屋に猫探しの依頼が来た。別にそんな大変なもんじゃないし、めったに依頼がこない万事屋にとっては貴重だ。だから、もちろん受けた、のだが。
依頼という程でもなく、案外その猫は簡単に見つかった。しかし、そこからが問題で、そいつは逃げ足が早く、捕まえようとするとすぐにかけ出す。それはもうチーターかよって速さだ。
そこからひたすらにその猫を追い続けていると、ある地点で静止する。やっとか、と思ったものの、当然なぜ止まったのか疑問に思う。
嫌な予感がし、前を見れば…、そこは攘夷浪士のアジトだった。
追いかけてくる攘夷浪士から逃げるべく、猛ダッシュで元来た道をかけ戻る。いつの間にかアジトの奥深くまで来ていたようで、なかなか広い道へと出れない。
つまり今は全力で逃げている真っ只中。
「クソッ、やるしかねぇか。よし新八、Go!」
「なんで僕なんですか!!銀さんが戦ってくださいよ!!僕今猫抱えてますし無理です!!」
「カレーこぼしたから木刀置いてきたんだよ!まさか猫探しで戦うことになるなんて思わねェじゃねェか!!」
そう言えば「なにしてんだァアアアア!」なんていうツッコミが聞こえる。「仕方ないだろうが、カレー美味いんだから」と返せば「そういう問題じゃねーよ!!」とシャウト。
「全く情けないアルな。ここは一発、私がぶちかましてやるネ!」
後ろを振り返り番傘を構える。…え?神楽ちゃん?ここで打つ気なの?正気なの?
「ここで銃なんざ使ったら目立ってもっとヤツらが集まるだろーが!!ここは大人しく逃げるしか…」
その時、前から黒い影が飛んできた。そして直ぐに鈍い音がしたかと思えば、一瞬にして静まる背後。
背後を見れば、最近よく見かける、黒い隊服を着たやつが一人、刀を握り立っていた。
そして、ゆっくりと振り返る。
「局長と副長に勝ったというのは、貴方ですね?銀髪の侍、万事屋の坂田銀時さん。」
凛とした声で、そう告げるのだった。
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愛梨沙(プロフ) - 面白いです。更新楽しみにしてます。頑張ってください (2019年12月23日 1時) (レス) id: cd2953f50f (このIDを非表示/違反報告)
飽(プロフ) - あやさん» ありがとうございます!Twitterにもこちらにも感想を下さるなんて…!!更新頑張ります! (2019年8月16日 20時) (レス) id: a32114e1fa (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - Twitterでのとあるふぉです!飽さんの小説最高でした、、神威かっこいい、、!!応援してます!これからも頑張ってください! (2019年8月16日 18時) (レス) id: 7701c78eca (このIDを非表示/違反報告)
飽(プロフ) - ツナを食す夢猫さん» ありがとう…!!しっかりなんて…(∩_∩) 本当に適当に読んでくれて構わないからね! (2019年8月16日 16時) (レス) id: a32114e1fa (このIDを非表示/違反報告)
ツナを食す夢猫(プロフ) - 飽さんこんにちは()飽ちゃんの文をしっかり読むことは少ないから小説を読めるのが凄く嬉しいです!更新頑張ってね!! (2019年8月16日 9時) (レス) id: fb2e15c792 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:飽 | 作成日時:2019年8月11日 18時