26.懲りず ページ31
傘での戦いはやはりまだ慣れない。
夜兎族の方々はよくこんなものを振り回せるなと本当に感心する。
まぁ、かくいう私も現在、傘を振り回してはいるのだが。
しかし、確かに便利なのである。
時には傘を開いて防御、時に仕込み銃で攻撃、と汎用性が高い。
こんなに便利ならみんな使えばいいのに、なんて思うが、前にも言った通りこれはかなりの重量だ。
夜兎族ほどの力持ちでなければ戦闘で使いこなすことはできないであろう。通りで広まっていないわけだ。
そして、先程の戦闘はというと。敵によって中断させられてしまった。
喧嘩を始めたものの、寝不足の私にとって神威さんとの交戦は容易ではなかったため、良かったといえば良かったのだが。
「全く、俺とAのバトルを邪魔するなんて、いい度胸してるよね。」
そういいながら敵を薙ぎ倒す。
敵側からすると、止められない闘争心をぶつけられてるようで可哀想である。
でも、そもそも邪魔をしてきたのが悪いといえばその通りだ。
「貴方と戦った後だと、この天人たちがさらに弱く感じますね。」
「こいつらじゃやりがいないから、早く俺と戦いたいって意思?」
「いえ、違います。」
敵と戦っているとよくあるのだが、私が女だと高を括って集中的に狙ってくるやつがいる。
女を狙う程度なのだ、そういうやつは大体弱い。
返り討ちにしてやると、怯えた表情で助けてくれと懇願する。その顔をみるのはとても面白い。
その瞬間、そいつの人生が終わるか続くか、私の手によって左右されるのだ。
__と、こんなんだから万事屋の旦那にも「真選組が警察なんて世も末だ」なんて言われてしまうのだろう。しかしそう考えてしまうのだから仕方がない。
なんて呑気に考えてはいるが、実は昏倒寸前である。そりゃ、倒れかけた後すぐに激しい戦闘をしたらそうもなる。逆によく今まで耐えていた、というレベルだ。
敵を倒し終わるまでは踏ん張ろうと考えていたが、今丁度、全ての敵を倒し終えた。
身体を支えようと傘を立てるが、力が入らず滑る。
そして今度こそ、私は意識を手放した。
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愛梨沙(プロフ) - 面白いです。更新楽しみにしてます。頑張ってください (2019年12月23日 1時) (レス) id: cd2953f50f (このIDを非表示/違反報告)
飽(プロフ) - あやさん» ありがとうございます!Twitterにもこちらにも感想を下さるなんて…!!更新頑張ります! (2019年8月16日 20時) (レス) id: a32114e1fa (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - Twitterでのとあるふぉです!飽さんの小説最高でした、、神威かっこいい、、!!応援してます!これからも頑張ってください! (2019年8月16日 18時) (レス) id: 7701c78eca (このIDを非表示/違反報告)
飽(プロフ) - ツナを食す夢猫さん» ありがとう…!!しっかりなんて…(∩_∩) 本当に適当に読んでくれて構わないからね! (2019年8月16日 16時) (レス) id: a32114e1fa (このIDを非表示/違反報告)
ツナを食す夢猫(プロフ) - 飽さんこんにちは()飽ちゃんの文をしっかり読むことは少ないから小説を読めるのが凄く嬉しいです!更新頑張ってね!! (2019年8月16日 9時) (レス) id: fb2e15c792 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:飽 | 作成日時:2019年8月11日 18時