19.刀と拳 ページ24
結果として言えば、悪くない、といったところだろうか。もちろん、この戦闘スタイルについて。
今まで試したことがなかったため気づかなかったが、やはり私は人並み以上に軽やかに動けるようである。
いや、たしかに時々「あれ、私力持ちすぎない?」とか「ジャンプ力ありすぎじゃない?」何てことを思うことがあったのだが…。
と、そんなことはさておき。なぜ『悪くない』という曖昧な評価なのかというと、やはり刀一つで戦ってきた私が、それ以外の戦い方をしようにも無理がある。
つまり、まだ体が激烈な動きに慣れないということだ。
しかし、このスタイルを極めたら、今以上に戦闘で活躍できることは確実。
真選組を守るためにも、強い力は必要だ。
ふと、暇そうにしている神威さんを見る。
ちなみに先程の天人はもちろん問題なく片付けることができた。
横で戦っていて思ったのだが、やはり神威さんの動きは、夜兎の中でも素早く、力強い。
そこで、あることを神威さんに持ちかける。
「神威さん。私と一戦、交えて頂きたいのですが。」
少し危険な賭けだ、と思いつつ切り出したが…案の定神威さんはニヤりと笑う。
「へぇ、Aからいってくるなんて、意外だね。いきなり好戦的な理由はさっきの戦い方のことと関係あるの?」
やはり、神威さんは私の戦い方の変化に気づいたようである。さすが戦闘狂。めざとい。
「ええ、まぁ。戦い方を教示して頂きたくて。」
強い者と闘るのがレベルアップの近道、というわけである。
「やっぱり君、夜兎だったんだ。」
「どうやら、そうみたいですね。」
「ともかく、君から言ってきたんだ。楽しませてくれるんだよね?」
私が、神威さんと戦えるほどの強さがあるのかは分からないが、内心私もわくわくしている。
彼は、私が今まで戦ってきた人よりも何倍も強いであろう。
私の中で得体の知れない何かが疼き出す。
2人が構えをとり、踏み出すまでの間。
___恐ろしいほどの静寂が2人を包み込んだ。
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愛梨沙(プロフ) - 面白いです。更新楽しみにしてます。頑張ってください (2019年12月23日 1時) (レス) id: cd2953f50f (このIDを非表示/違反報告)
飽(プロフ) - あやさん» ありがとうございます!Twitterにもこちらにも感想を下さるなんて…!!更新頑張ります! (2019年8月16日 20時) (レス) id: a32114e1fa (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - Twitterでのとあるふぉです!飽さんの小説最高でした、、神威かっこいい、、!!応援してます!これからも頑張ってください! (2019年8月16日 18時) (レス) id: 7701c78eca (このIDを非表示/違反報告)
飽(プロフ) - ツナを食す夢猫さん» ありがとう…!!しっかりなんて…(∩_∩) 本当に適当に読んでくれて構わないからね! (2019年8月16日 16時) (レス) id: a32114e1fa (このIDを非表示/違反報告)
ツナを食す夢猫(プロフ) - 飽さんこんにちは()飽ちゃんの文をしっかり読むことは少ないから小説を読めるのが凄く嬉しいです!更新頑張ってね!! (2019年8月16日 9時) (レス) id: fb2e15c792 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:飽 | 作成日時:2019年8月11日 18時