11.襲来 ページ14
彼らが去ってすぐのこと。
地が揺れるほどの轟音とともに、どこからが足音のようなものが響き渡る。
そういえば、と廊下にでて窓の外を見ると、船は停止していた。地面が見えるため、どこかの星に到着したのだろう。
きっと、第七師団が攻め込む前に、艦内に侵入してきたのだ。
神威さんなら「行く手間が省けた」なんていうだろうが、もともと戦闘に参加する予定のなかった私にとっては大迷惑である。
ここで一人戦わない訳にも行かない。敵を守ることになるのは不愉快だが、この船が壊れてしまっては、私は地球に帰れない。これはあくまで自己防衛である。
「いたぞ!かかれェ!!」
とうとう天人がここまで来てしまったようだ。
生憎、今は機嫌が悪い。手加減できる気がしない。
「女一人にそんな大人数で、情けないですね?」
群れを成し一つの獲物を狙うさまは、バーゲンセールに来た主婦宛らである。
まぁ、こちらの方は連携が取れているが。
刀の柄に手をかけ、鞘から抜いた勢いのまま走り来る敵を斬る。2日連続の戦闘。強い敵ならまだしも、ちぎっては投げちぎっては投げではさすがに飽きてくる。
ものの数分で周囲の敵を片付け終わってしまった。私は思い立ち、走り出す。燃料室へと向かうためである。船の核である燃料がやられてしまっては元も子もない。
だいたい、船の燃料室の場所は決まっている。ここからならそう遠くないであろう。
刀の血を払い、鞘へとしまった。
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「もう、どんだけ出てくるんスか!?キリがないッスよ!」
「なぜ私たちが春雨の船の護衛をしなければならないのです…。」
「晋助からの命令だ。素直に従うでござる。」
私が燃料室前へ辿り着くと、そこには金髪の女、刀を持ち震える男、サングラスをした男の3人がいた。いわずもがな、鬼兵隊である。
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愛梨沙(プロフ) - 面白いです。更新楽しみにしてます。頑張ってください (2019年12月23日 1時) (レス) id: cd2953f50f (このIDを非表示/違反報告)
飽(プロフ) - あやさん» ありがとうございます!Twitterにもこちらにも感想を下さるなんて…!!更新頑張ります! (2019年8月16日 20時) (レス) id: a32114e1fa (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - Twitterでのとあるふぉです!飽さんの小説最高でした、、神威かっこいい、、!!応援してます!これからも頑張ってください! (2019年8月16日 18時) (レス) id: 7701c78eca (このIDを非表示/違反報告)
飽(プロフ) - ツナを食す夢猫さん» ありがとう…!!しっかりなんて…(∩_∩) 本当に適当に読んでくれて構わないからね! (2019年8月16日 16時) (レス) id: a32114e1fa (このIDを非表示/違反報告)
ツナを食す夢猫(プロフ) - 飽さんこんにちは()飽ちゃんの文をしっかり読むことは少ないから小説を読めるのが凄く嬉しいです!更新頑張ってね!! (2019年8月16日 9時) (レス) id: fb2e15c792 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:飽 | 作成日時:2019年8月11日 18時