いつも 3日 ページ48
あと3日
いやまさか
「マリィ次これ一緒に歌お」
カラオケで日を跨ぐとは思わなかった
「よかよ、…Aは歌わないの?」
私は初めからバラード以外はタンバリンに徹していた
お陰でとても上手くなったよ
『音楽は今まで聞いたことなかったから…』
「なにか有名な曲とか分からないんです?」
『あー…ププリンの歌ならギリ大丈夫かな』
「カラオケには無いんだぞ」
まぁ、ですよね
あと歌えたとしても恥ずかしいから遠慮したい
このままタンバリン係になろう
「僕この前
AさんがCDショップに入るのを見ましたが」
固まりそうになるのをなんとか我慢し
すぐさま口を開く
『私のロトムスマホが見たいと言っていたから…ね』
話を合わせてくれと
合図としてウインクを送った
「ロトムはこの曲が好きロト」
スマホからでてきたかと思えば
鞄に入っているプレイヤーに乗り移り
まさかのCDを流し始めた
カラオケルームにネズさんの声が響く
皆が私を見たが、誰とも目を合わせられない
「A…兄貴のファン?」
なんか少し
嬉しそうな声色なのは気のせいだろうか
『ファンとかでは無いけど
純粋にネズさんの曲と歌声が好き…なだけ』
思いの外ハマってしまったのだ
ネズさんは中毒性が高すぎる
プレイヤーから流れる曲と同じものが
今度はカラオケのスピーカーから流れ始めた
「はい、Aさんの番ですね!」
素晴らしいほどの笑顔でマイクを差し出されても
受け取る気にはなれない
「この事、兄貴に言っちゃうかも」
『すいません今すぐ歌います』
皆に笑われながら
サビが始まろうとする曲を耳で捕える
『愛してーるの エールを あげーる』
暗い部屋でよかった
出なければ赤い頬や耳がバレていたであろう
何とか歌い終わったあとも
「Aによる兄貴メドレーやけんね」
予約の欄にはネズの文字が埋まる
『……勘弁して』
その弱々しい声はマイクすら拾わなかった
578人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「アニメ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
梅水晶(プロフ) - 海野藻屑さん» ありがとうございます!更新頑張りたいと思います! (2020年1月25日 0時) (レス) id: 45750090ec (このIDを非表示/違反報告)
海野藻屑 - 好きです!次の更新待ってます! (2020年1月24日 22時) (レス) id: f3d3ee67c0 (このIDを非表示/違反報告)
梅水晶(プロフ) - ぐうたら猫さん» 今回もありがとうございます!とっても助かりました!! (2020年1月19日 0時) (レス) id: 45750090ec (このIDを非表示/違反報告)
ぐうたら猫(プロフ) - お晩です。 誤字があったのでご報告にあがりました!ただひとりの最後、「除いて」が「覗いて」になってました! (2020年1月18日 23時) (携帯から) (レス) id: e6816c78e0 (このIDを非表示/違反報告)
梅水晶(プロフ) - まふぃーるさん» 嬉しい言葉をありがとうございます!そう言っていただけると更新頑張れます! (2020年1月18日 23時) (レス) id: 45750090ec (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:梅水晶 | 作成日時:2020年1月1日 17時