…だったのに【ポケモン剣盾】

いつも 夜闇 ページ33

早く





人目のつかない所へ逃げなければ

そうすればゾロアークのイリュージョンで

隠してもらうこともできるし









「あ、逃げた！」





スマホを構えだしたので

一先ず離れようと走り出す





もちろん追いかけてくれわけで

ロトムスマホなんかは直ぐに追いついてしまう

化けエーフィが尻尾で払ってくれているが





あー、もう









ガラルの人はＳＮＳ中毒者でも多いのかよ

マナーとして勝手に撮るのはおかしいでしょうが

ましてや有名人でも何でも無い一般人なのに





私のロトムスマホが何かを見せてきたかと思えば

ＳＮＳやら動画サイトやらで

生放送やライブと言った文字が出ていた





その映像には走っている私がいる

顔は何故かモザイクでもかかっているかのように

見えないけれど

ゾロアークのお陰だろう





私は伝説のポケモンでもなんでもないっての









『……え、』





小石にでもつまづいたかと下を向けば

誰かのロトムスマホだった





『ごめん』





つい反射的に謝ってしまう

ロトムは何も悪くないのだし

当たり前といえば当たり前か





というか





このままだと転んでしまう

ましてや走っている途中なのに

ここで転んで下手したら大怪我だ









『転ぶ……もん、か！』





片手を地面へとつき

視界が目まぐるしく周り

気付けばまた走り出していた

取り敢えず何とかなったらしい





余計に目立ってしまうが

ここまで来たら致し方ない

ゾロアークにイリュージョンで隠してもらおう





『お願いイリュージョンで……って、え？』









ゾロアークが空中に向かってなにかを放つ





するとそれは瞬く間に広がり



















辺りは夜闇へと変わった









夜闇が広がると同時に









「こっちだ！」









聞き覚えのある声が聞こえた

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