…だったのに【ポケモン剣盾】

いつも 甘く ページ19

疲れた





ポケモンバトル自体は別に疲れなかったのだが

問題はそのあとだ





スタジアムを出た途端

見ていたであろう人達に囲まれそうになり

なんとか逃げ出して

待ってくれていたアーマーガアに乗り込み

先程やっとスパイクタウンへ着いた





ユニフォームはそのままだし

バレないうちに着替えたいので

ゾロアークに隠してもらい家への扉を開く





お腹も空いているが今はシャワーを浴びたい

ゾロアークにサンドイッチを渡して

私は今日の疲れと汚れを洗い流した





相手のポケモンは２匹でくさタイプ

かえんほうしゃでストレート勝ちできたが

次からはそう簡単にはいかないだろう





信頼していない訳では無いけれど

…いくらゾロアークでも３匹が限界なのでは？





まぁ、一先ずはこれで良しとして

負けたらその時考えよう

今日はもう寝てしまいたい









久しぶりのベットは睡魔を誘うに打って付けだった

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜





私は正直









ゾロアークを甘く見すぎていた





先程カブさん方にお見送りをされ

今はジムリーダーである

サイトウの向かい合わせになっているだから





ゾロアークは全て勝って見せた

それも傷一つ付かずに









どれもこれも私の為だ





そのお陰もあり

私の事についてよく記事に書かれるようになった





ポケモン１匹で挑むトレーナー

ダイマックスを使わないトレーナー

名前も顔も隠されたミステリアスなトレーナー

チャンピオン候補のトレーナー

等など、言いたい放題だ





だが

そのポケモンバトルも今日で終わる

あと一撃喰らわせれば相手のポケモンは倒れるだろう









刹那









とても小さくだが









声が聞こえた





それもポケモンの



















“怖い”









たった一言









全く動かない彼女は突如として

手を空へと仰ぐように伸ばす



















『お願い、力を貸して！』





彼女の叫びとともに









スタジアムには無数の影ができる

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