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誘拐 ページ39

「ここの壁は薄いんですよ


隣の部屋の方に聞こえちゃうじゃあないですか


・・・黙っていてください?


我等がヴァンパイア様に手荒な真似はしたくないのです」


悪魔崇拝者


ヴァンパイアを様付で呼ぶ人間なんて、ロクな奴ではない


Aは小さく頷いた


しかし


こんなところで


こんな奴らに殺されるわけにはいかない




ずっとプレイしてみたかった謎に包まれたゲーム”グリードアイランド”


それにようやく手が届きそうなのに・・・


初めての友達と一緒にプレイできる絶好の機会なのに・・・!




重ねてバラバラになったお母様の姿が脳裏に浮かぶ




何年も家に帰ることすらできず、ふわふわと薬品に浸かるお母様



でも・・・私には


私には仲間がいる!!!



お願い・・・気付いて!



―――ガシャン




Aは足に付けてあるポーチから小さなナイフを取り出し、窓際にあった花瓶を割ると


花瓶に気を取られ、一瞬の隙が出来たところでドアに向かって強く地面を蹴った


『キルア・・!』


咄嗟に出たのは、隣の部屋でバチバチと音を立てているであろう銀髪の彼の名


お願い気付いて!そう祈るように彼の名を絞り出したその瞬間


首の後ろに痛みを感じた



伸ばしたその手はノブに届くことはなく、無残にもクラリと視界が歪む



「いけませんね、黙っていてくださいとお願いしましたのに・・・


まだまだ子供ということでしょうかね」


「A!!」


遠のく意識の中


キルアがAを呼ぶ声が、聞こえた



キルアと・・・ゴンを・・・助けてあげて・・・・



意識を手放すその時、黄色い瞳の赤黒い猫はジッと倒れ行く彼女を見つめ


その姿をそっとベッドの下に隠した








Aが目を開ける頃にはもう


外は暗くなりつつあった


目下に広がるのは黒いローブを被った人、人、人


地面に頭を擦りつけているのではないかと思うくらい、頭を下げている




―――お目覚めになったぞ!!!


―――おおおおおおお!!!!




興奮し、盛り上がる黒い人々


私はどうしてこの人たちを見下ろしているのだろう


ぼんやりとする意識の中、彼女の今置かれた状況をハッキリとさせるのは難しい事であった





しかし、一つだけ分かっていること



それは







自分が誘拐されたという事実だった

誘拐→←違和感



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ruru(プロフ) - みこさんの作品とても好きです✨しかもめちゃ好みで全部読んじゃいました(*^^*) (5月6日 18時) (レス) @page45 id: 41af3796e6 (このIDを非表示/違反報告)
みこ(プロフ) - メロンソーダさん» メロンソーダさんこんにちは!ありがとうございます\( °ω° )/頑張りますー!! (2022年8月4日 7時) (レス) id: e77f4d9956 (このIDを非表示/違反報告)
メロンソーダ(プロフ) - 続編おめでとうございます(* 'ᵕ' )イラストもお話も待っています 体調管理に気をつけながらも頑張ってください!! (2022年8月3日 22時) (レス) id: 30b889220d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みこ | 作成日時:2022年8月3日 7時

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