【HxH】私の捕食対象は。5【キルア】

オークションへ ページ34

“念”というのは、死後消えるとは限らず


逆に強まることがあるらしい


クラピカのそれは典型的で、念の発動中に強い怨みや未練を残したまま亡くなると、より一層強くなり、執着の対象へ自ずと向かうのだとか


クラピカの場合、一族の仇である幻影旅団の団長であるクロロに強く向かうのは目に見えている


だから、既に発動されてしまった念の刃が刺さっている状態でクラピカを殺すわけにはいかないらしい


「ま、そんなわけで


俺達はお前らから手を引く」


2人は純粋に競売を楽しみに来たらしい


他のメンバーは本拠地に帰るのだそうだ


『よかったです


友人を殺されるなんて事になったら悲しいですし


これ以上幻影旅団のメンバーが減ってしまっては私も望むところではありません』


しかし


パクノダは、あの後亡くなったのだそうだ


「パクは、お前らに感謝してたぜ」


フィンクスはそれだけ告げるとフェイタンと共に競売場に戻って行った


パクノダが・・・死んだ


ウヴォーギンに続き、彼女まで


犯罪者集団とはいえ、私自分に手を差し伸べてくれた人達が次々にいなくなるというのは、寂しいものだ



その後、競売は無事終わり


グリードアイランド出品1日目は305億で落札となった


『100億用意してもダメだったね』


「だな


でも、この作戦なら・・・」



私たちは大富豪バッテラ氏の元へ向かった


「あの、オレ達ハンターなんですけど、グリードアイランドのゲームクリアに協力しますよ」


ゴンの提案にそう易々と乗ってくるとは思っていなかったが、今はプレイヤー募集中の段階で


プレイ人数に限りがあることからすぐに雇う訳にはいかないのだそうだ


しかし、セーブデータを保有していること、指輪を持っていることから、審査の資格はあると


奥からツェズゲラさんという男の人が出てきた


「念は使えるんだろう？


ちょっと“練”を見せてもらおうか」


「「『はい！！』」」


私たち3人は並んで全力の練を披露した







「ダメですね


この2人ではプレイしても死ぬだけです」





しかし、彼の評価は厳しいものだった

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