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__5月中旬。
桜が散っていき、葉が緑一色に染まった。それを見ているうちに夏が近づいてきたんだなって思う。
あっという間に時は流れて、宿泊研修まで残り1日となった。
荒木とは何もなかったように接している。
涼には荒木とキスしたことはなんとかバレずに済んでいる。
もし、バレたとしたら“嫌われてしまう”と言う答えしか私には出なかった。
私はその嫌な考えをして授業に挑んだ。
「宿泊研修まで残り1日になってきた。まだ宿泊研修班プリントを出してねぇ班は今日のうちに出せよ〜」
先生はプリントを片手でひらひらさせて言う。
クラスが賑わう中でそれぞれの班は話し合いを進める。
ちなみに私の班は楽しそうでちょっと気まずいメンバーになった。
そのメンバーは、文実、涼、荒木だ。
何故、このメンバーになったのかは2週間前のことだった…
__2週間前。
「それじゃあ、班のくじを引いてくぞ〜」
班はくじ引きで決まることになった。1〜6番まであって、同じ数字の人と同じ班になると言う仕組みだ。
「A何班?」
「私4班」
「一緒〜!」
文実は同じ班と知ると大喜びした。私も文実と同じ班でホッとした。男のメンバーは…
「Aと一緒だ…」
付き合ってもないのにギュッと後ろ抱きついてくる涼と、『変なの見せんなよ』超気まずい荒木だった。
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作者名:咲乃ほしは | 作成日時:2019年10月21日 21時