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「何するの!?」
私は荒木の胸を強く押して、思いっきりビンタをした。
荒木の右頬は赤くなっていて、ふらふらとして荒木は私を見る。
「初めてだったのに…あんた最低…私、荒木を友達だと思っ……」
私は怒りが収まらなくて、次々と思っていることを口に出していく。
しかし、言っている途中にギュッと抱きしめられた。
「ごめん、だけど俺…櫻井が好きなんだ!!」
「え…」
自分でも何が起こってるのか把握出来ない。
荒木が私のことを…好き…?
「散々荒木に暴言吐いたし、さっきだって暴力振るったのに?」
私は荒木から離れて言った。私荒木にたくさん迷惑かけて、酷いことしたのになんで好きなの…?
「それでも良いんだよ、俺は櫻井が好きだから…」
「でも、私好きな人…」
「笹川…だろ…?」
「ッ…!」
荒木から私の好きな人を当てられて、何も言えなくなってしまった。
「お前をずっと見てたから知ってたよ。だけど、今は俺のことを考えてほしい。返事は今じゃなくて来月にある宿泊研修で聞かせて欲しいんだ」
「…でも!」
「頼む…」
何度も頼む荒木の手は少し震えていた。
私はそれを見てみぬフリは出来なかった。
「わかった…宿泊研修で言うから…」
「あぁ、待ってる…」
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作者名:咲乃ほしは | 作成日時:2019年10月21日 21時