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あっという間に学校に着いてしまった。

「緊張してきた……」

笹川は少し顔を青ざめ震えていた。
よっぽど、学校に行くことが怖かったんだね…

「私がいるから大丈夫だよ!!」

私は笹川の手をギュッと握り、もう片方の手でガッツポーズをする。

すると、笹川は安心したのかホッとしていた。


「みんなおはよ〜!!」

私達の横にいた、文実が大きな声で挨拶をし教室に入った。

「じゃあ行くよ?」

「うん…」

彼からの了承を得ると、私は笹川と一緒に中へ入った。

「おはよ〜」

「あ、Aちゃんおはよ…って誰!?」

「櫻井お前彼氏いたんだな…」

周りから、私と笹川の関係について食いついてくる。
別に付き合ってはないんだけどね…

「えっと、笹川だよ、笹川涼」

「えぇぇぇぇぇ!!!!!」

一瞬にして、2年3組は叫び声に溢れた。

「やっと全員集合だな!よろしく、笹川」

男子が笹川の肩を組んで、席へと連れていった。
そして、私と笹川の手は自然と放れていった。




「お前ら席につけ〜」

先生が出席簿を片手に教室に入ると、みんなは席についた。

「出席を取るぞ〜…ってお、お前笹川か!?」

「そ、そうっす…」

「い、いやぁ…お前が笹川かぁ〜…男前な顔をしてるな…」

先生は笹川の顔をじっと見て、独り言のように語る。
笹川は視線を浴びて恥ずかしいのか、顔を赤くしていた。

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作者名:咲乃ほしは | 作成日時:2019年10月21日 21時

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