騎士の国のお姫様【Knight A】

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てるとside

ふぅ…と一息深呼吸してからその客人(？)がいる部屋へと足を進める。
もしもの時のために剣も持ってるし、大丈夫。Aちゃん目当てで来る人なんて、どうしたらいいのか。


てると「こんにちは、KnightAのてるとというものです。」


？「あの、Aは！Aは無事なのでしょうか！！」


てると「え、無事…？」


？「そうです！！Aが誘拐されたと聞いて…。」


てると「無事というか僕たちが保護しました。今は療養中です。」


？「どういうことですか！？保護？療養？」


？「やめろ、お前！この方は騎士の国のてると様だぞ！！」


てると「いや、大丈夫ですよ。僕たちはAちゃんを誘拐して国の合併、属国化を狙っていたのですが、向こうのお城ではAちゃんは虐待を受けていたみたいで、予定を変更し、保護という形になったんですよ。」


？「ぎゃ、虐待だなんて！！そんな事実あるわけないです！！私の元に手紙も…。」


てると「それが事実です。そしてあなた方の身元を証明しないとAちゃんに会わせることはできません。」


？「も、申し訳ありません…。私、ルリと申します。Aの母です。」


？「私は、ショウゴと申します。Aの父です。」


てると「Aちゃんの、本当のご両親…？」


ルリ「はい、今まであの国で過ごしておりましたがAが誘拐されたと聞いて国を捨ててきました。どうか一目だけでいいんです！Aに会わせてはいただけませんか！！」


ショウゴ「私からもお願いします！！AとはAが6歳のころから一切会えておらず、もう10年が経ちました。」



僕はメイドを呼んで、Aちゃんを連れてきてもらうことにした。
この人たちが本当の両親かどうか分かるのはAちゃんだけだから。身元確認のためにもね。

もし、偽物だとしても僕が十分守れるはず。




メイド「てると様、A様を連れてまいりました。」


てると「ありがとう。Aちゃん、おいで。あの国から逃げてきた人が来てね、Aちゃんを一目見たいんだって。大丈夫？」


あ「は、はい…。」


てると「うん、じゃあこの人たち分かるかな？」


ルリ・ショウゴ「「A！？」」


あ「え、おとうさん…おかあさん！！」


ルリ「A、ああ、A…。こんなに傷だらけになって、辛かったでしょう…。」


ショウゴ「A、よく無事で…。」

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