・ ページ10
・
「中島のこと、聞かねえの?」
"中島"というワードにドキリとする
確かに私達は短い間だったけど、ちゃんと付き合っていた
自惚れかもしれないけど、確かに両思いだった
けれど、それももう10年前の話
「もう私には関係無いよ」
「はい、でたでた
誰もアイツに勝てないのー、とかほざいてたくせによく言うわ」
「え、私そんなこと言ってたの?」
「大号泣だったよ
お前、結局まだ好きなんだろ」
図星だ
私は健人のことを10年経った今も想っている
だから、今年のはじめに大ヒットしたドラマは複雑な気持ちで見届けた
恋愛もののお話だったから、当時の健人との思い出がよみがえって毎話泣いてしまった
「協力してやろうか」
「いいよ、もう終わった事だし
どうせ私の事なんか覚えてないよ」
「俺が覚えてんだから、あいつも覚えてるだろ」
「それは、、そうかもしれないけど
今更会ったところでどうなるの」
もう、彼は遠い存在だ
国民の王子なんて呼ばれてる彼が、元カレだという事実だけでもおこがましいくらいに
「あっそ
じゃあ俺もう行くから」
じゃあな、と出ていく風磨を見送って私も仕事に取り掛かる
来年の春に6店舗目となる新店舗を出店するにあたって、内装のデザインを考えなければならない
やることは沢山ある
健人のことを考えるのは、もうやめよう
309人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あちゃん(プロフ) - natsuさん» そんなこと言っていただけて嬉しい限りです!ありがとうございます! (2021年1月8日 7時) (レス) id: d0017b4288 (このIDを非表示/違反報告)
natsu(プロフ) - ふまけん推しにはたまらないです!!! (2021年1月8日 2時) (レス) id: 4884eda99b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:あちゃん | 作成日時:2021年1月6日 4時