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「いらっしゃい
あ、この前の」
マスターに軽く会釈をしてカウンターに座る
「健人?」
「まあ、そんな感じです」
そ、と言って私の隣に座るマスター
「お酒、作ってくれないんですか?」
「作って欲しいなら作るけど」
「いや、今日は大丈夫です」
ガチャリと開いたドアの音がして、マスターと2人で入口を見る
そこには健人がいて、
「事情はよく知らないけど、ちゃんと自分の思ってること伝えなね」
マスターは気を利かせて店の奥の方へ行った
本当にすごいと思う
会ったのは2度目だと言うのに、本当に私の心を見透かしてる
「来てくれたんだ」
健人が私の隣に座って、にこりと微笑む
「で、用件は?」
健人の真っ直ぐな瞳が私の瞳を捉えて逸らせない
そういう事されると、やっぱり口が重くて開かない
でも、言わなきゃダメ
今日は伝えるためにここにやって来たんだから
「私、ちゃんと風磨のことが好きだから
風磨といて、すごい幸せだから」
少し驚いたように、健人の瞳が少し揺れる
「そっか、残念」
しばらく続いた沈黙を破ったのは健人の少し震えた声だった
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あちゃん(プロフ) - natsuさん» そんなこと言っていただけて嬉しい限りです!ありがとうございます! (2021年1月8日 7時) (レス) id: d0017b4288 (このIDを非表示/違反報告)
natsu(プロフ) - ふまけん推しにはたまらないです!!! (2021年1月8日 2時) (レス) id: 4884eda99b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あちゃん | 作成日時:2021年1月6日 4時