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Fuma said
なんとか部屋にAを運んで、ソファに雑に転がす
水を飲ませてしばらくすると、さっきまで寝ていたのに急にムクッと起き上がるからびっくりする
「えー、風磨じゃーん」
どうやら俺のことを認識したのか、ふにゃりと笑っている
「ひっさしぶりじゃーん、ふふ
元気れすかー?」
肩を組んでくるAを見て、こりゃダメだと確信する
「お前、とりあえずもう一回水飲め」
こいつの次の日のことを思って言ってやってるのに、当の本人は
「はー?飲むんだよ今日は!
酒持ってこーいっ
さっけ!さっけ!」
馬鹿みたいにはしゃいでいる
落ち着きそうも無いAに、ため息しか出ない
「お前もう29だろ?
何があったんだよ、男か?」
俺の言葉に、ピタリと動きが止まるA
すると今度は大号泣し始めた
「またダメだった!
もうすぐ30なのにー!
この10年間、誰もアイツに勝てないのー!」
きっと、勝てないとは中島のことだろう
なんとなく、こいつの状況を理解して同情する
まあ、あんなに顔整った奴なんて一般人にはなかなか居ないだろうし、勝てないのも無理はない
「大好きって言われても、アイツじゃないと嬉しくないの
我慢してればいつか好きになれるって、思ってたのに!また、ダメだった」
酔っ払いの話を理解するのは難しかったけど、こいつの話を軽くまとめると
中島と別れてからというもの、好意を抱いてくれる男性全てとお付き合いしたが、どんなに頑張っても好きになれず、最終的には相手の限界が来て振られる
今日は、3ヶ月お付き合いしていた年上の男性からAの考えていることが分からない、と振られてきた
だから、やけ酒をしているようで
「お前、可愛いやつだな
俺が協力してやるよ」
一通り泣き終わったのか眠っている様子のAにそう言った
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あちゃん(プロフ) - natsuさん» そんなこと言っていただけて嬉しい限りです!ありがとうございます! (2021年1月8日 7時) (レス) id: d0017b4288 (このIDを非表示/違反報告)
natsu(プロフ) - ふまけん推しにはたまらないです!!! (2021年1月8日 2時) (レス) id: 4884eda99b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あちゃん | 作成日時:2021年1月6日 4時