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あれから1週間

風磨とは会っていない



何度か部屋まで来てくれたけど、私はそれらを全て無視した



冷静に考えてみれば、風磨は私と健人のことを思って行動してくれたんだろうと分かったから

別にもう怒っている訳でもない


むしろ、健人の事を諦める決心がついたから有難く思っている



決心がついたからと言って、そう簡単に忘れられるわけでは無いけれど

無駄な期待はしなくなった


もしかしたらまたどこかで会えるかもしれない、と10年間心の片隅で思っていたけど

1週間前にわかった

再会したところで何も無いと


それに気付けただけでも、私にとっては大きな一歩で




きっと風磨は申し訳なさから自分を責めているだろうから、次会う時があるならもう怒ってないと伝えてあげよう


それで、彼らに関わるのは最後にしよう



そんなことを考えていると、タイミング良くインターホンが鳴った

モニターを見てみれば、案の定風磨がいて



玄関の扉を開ける


「あけましておめでとう」


私が出てくるとは思っていなかったのか、私の呑気な言葉に目を丸くしている



「風磨、もう怒ってないから謝りに来たんなら大丈夫だよ

ただ」


もう会うのは最後にしよう

そう言おうとした私を、風磨は抱きしめた



「A、好きだ

付き合おう」



頭上から聞こえてくるそんな言葉に、私の思考回路は停止する

何も言えないでいる私に構わず風磨は続ける



「恋のキューピットにでもなろうと思って近付いたけど

お前魅力的すぎんだよ、

惚れたから責任取れ」



抱きしめるのをやめて、今度は私の顔を覗き込んでくる



「何言ってるのかわかってる?」

「うん、だから付き合おう」

「いやダメでしょ、あんたアイドルだよ?」

「じゃあアイドル辞めたら付き合ってくれんの?」

「いや、そういう事じゃなくて」



無言で私を見つめる風磨

少し考えたような素振りをしてから、口を開いた


「俺だったら中島のこと越えてやるし、中島よりも幸せにしてやる

返事はまだしなくていいから

これから惚れさせるから縁切るなんて言うなよ?」


じゃ、と何事も無かったように去っていく風磨にポカンと口が空いてしまう



あまりにも突然の出来事すぎて、私今告白されたんだよね?と冷静に考えてしまう


これから惚れさせるって何考えてるのあの人は


もうこれ以上関わらないつもりでいたのに、前よりもややこしくなってしまったこの状況に頭を抱えるしかない

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あちゃん(プロフ) - natsuさん» そんなこと言っていただけて嬉しい限りです!ありがとうございます! (2021年1月8日 7時) (レス) id: d0017b4288 (このIDを非表示/違反報告)
natsu(プロフ) - ふまけん推しにはたまらないです!!! (2021年1月8日 2時) (レス) id: 4884eda99b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あちゃん | 作成日時:2021年1月6日 4時

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