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59冊目 ページ20

『凛音の家ってどこ?』

そのメールを受けた凛音は何かあったことを察した。現在住んでいるマンションの住所を送ると程なくして来訪者が来る。久々の休日で普段なら追い返すところだが、Aが来ると言うならば話は別だ。

セキュリティのロックを外して扉を開けた瞬間に、どうしよう!と入ってきたAを落ち着かせ、室内に入れる。

凛音はココアを淹れてAに出す。昔からAと凛音はココアが大好きだ。これで少しは落ち着いてくれるといいのだが。Aも、自分の心の中も。

「さて、改めて話聞くよ。何も省かず、始まりからのきっちり伝えてね」

自分の中でも全く整理がついていないようで、Aは何度も頷いた。
まずAは嘉川のことを話した。凛音は湊との話し合いで嘉川の存在を知っているが一応黙っておこう。
次に今日起きたことを話した。嘉川からの話と湊のことだ。

それを聞いた凛音の一言目は、

「はぁぁ……」

という深いため息だった。ついでに「あのポンコツが」とも聞こえた。どうしたんだろう。

「A!」

強い口調にビクッとAが震える。

「今回ばかりは僕もあの残念イケメンに賛成!その選択がどれだけ周りを傷付ける選択か分かってる!?」

うっ……とAが詰まる。
だが湊が何で怒ったのか分かってない。間違ったことはしてないと思っている。湊の小説はもっとたくさんの人に読まれるべぎだ。

「じゃあさ、Aのことを有名な編集者にしてあげる代わりに肉体関係を持ってくれってあの残念イケメンが言われてたらどう思う?」

逆の立場なんて考えてもみなかった。Aはそんなシーンを想像する。肉体関係を持ってほしいと湊が言われて、その手を取ろうとしている場面を。
自分ならすぐさまキレて相手を罵倒して、そして湊のことも怒る。どうして自分のことを大事にしないんだと―――――――――。

ああ、そういうことか。

「ね?分かったでしょ。どういう気持ちであの残念イケメンがAを怒ったか」

Aはコクンと頷いた。湊は大切にしてほしかったのか、と。
でも、だからってあんな………!

キスを思い出してAは顔を赤くさせる。怒った理由が分かった今、沸騰してしまいそうだ。

「そっかー、キスかー、あのポンコツがねー、よし!とりあえず3発は殴っとこ!」

確かに動けとか行動しろとか言ったが、いくらなんでもぶっ飛ばし過ぎだろ。だからポンコツなんだ、あの馬鹿。
と、凛音は殴ることを決めた。

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埋夜冬(プロフ) - 白澤 晴夜さん» ありがとうございます!返信遅れてごめんなさい!キュンキュン出来ていたなら良かったです(*´ω`*) (2019年12月14日 13時) (レス) id: 87a5a46f37 (このIDを非表示/違反報告)
白澤 晴夜(プロフ) - 完結おめでとうございます!!もう最後までキュンキュンしながら読ませて頂きました〜!!この2人には、これからも永遠に幸せでいて欲しいです!!これからも頑張ってください!応援してます! (2019年12月13日 22時) (レス) id: 5742d2c832 (このIDを非表示/違反報告)
埋夜冬(プロフ) - ゼロさん» 返信遅くなりすみません!ドキドキしていただけたなら作者も満足です!次回作もよろしくお願いします! (2019年12月7日 10時) (レス) id: b51b60f8c3 (このIDを非表示/違反報告)
埋夜冬(プロフ) - 唳桜さん» 返信遅くなりすみません!可愛く書けていたなら良かったです!次回作も作ったのでぜひ読んでみてくださいね!この作品を読んでいただきありがとうございました! (2019年12月7日 10時) (レス) id: b51b60f8c3 (このIDを非表示/違反報告)
ゼロ - とても面白かったです。僕自身とても好きなジャンルで読んでてとてもドキドキしました!完結おめでとうございます。これからも応援しています。頑張って下さい(^▽^)/ (2019年12月1日 11時) (レス) id: aaae856515 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:埋夜冬 | 作成日時:2019年8月10日 22時

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