同い年 ページ28
折原さんが連れて行ってくれた焼肉屋さんは高そうだけどカジュアルなお店だった。
お肉もご飯も何でも美味しくて、一口食べるごとに「美味しい！」と連呼しそうになるレベル。
「Aちゃん、美味しそうに食べるなぁ」
『あっ…すみません、私ばっかり食べてしまって…』
「ええのええの、僕はお酒も飲んでるし、まったり食べるから気にせんで？」
『ありがとうございます…』
向かいの席でお酒を飲みながら、時々思い出したようにお肉を食べる折原さんは控えめに言っても格好良い。
「Aちゃんは実家暮らしなんやっけ？」
『いえ、姉と二人暮らしです…』
「へー、お姉さんはおいくつ？」
『私の8歳上なので…今は27歳で、今度28歳になります』
「…まじか、俺お姉さんと同い年やわ」
『えっ！偶然ですね！』
折原さんと姉が同い年と知って、親近感が湧いた。もしかしてと思いながら、姉が好きだったテレビの話や音楽の話、流行ったマンガや遊びの話をすれば、面白い程に話が盛り上がった。
「Aちゃん、よう知っとるなぁ」
『家族以外でこんなに盛り上がれるとは思いませんでした』
内心で姉に感謝の言葉を並べながら、折原さんと笑い合う。二人きりで会うのは初めてのはずなのに、意外な共通点のお陰で緊張する事なく済んだ。
「いやー予想以上にAちゃんとお話するの、楽しくて時間があっという間やわ」
『…そんな風に言ってもらえて嬉しいです』
折原さんは人を喜ばせる天才なのではないだろうか、そう疑ってしまう程に私を喜ばせてくれる言葉ばかりをくれる。
こんな素敵な人に何故恋人がいないのだろうか。いや、この前の合コンは人数合わせで来ただけで、本当は彼女さんがいるのかもしれない。
「…ちゃん？Aちゃん？どないしたん？」
『え、あ、すみません！聞いてませんでした…！』
「んふふ、お腹いっぱいになって眠くなってきてしもうた？」
『眠くはないです！お腹はいっぱいですけど！』
「そっか、良かったですわ。次は何食べたい？」
『え、次…？』
「おん。…え、もう会ってくれへんの？」
折原さんにうるうるとした瞳で見つめられて、私はぶんぶんと首を横に振る。
『い、いえ…！でもいいんですか…？』
「何が？」
『お仕事も忙しいでしょうし、その…彼女さん、とか…』
口に出してから後悔する。こんな事聞いてしまうなんて、自分の首を絞めるようなものだ。
折原さんの顔を直視できなくて俯いた私を、折原さんは優しい声で呼んでくれた。
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まだまだ扱いが雑すぎる！！なのでもっと有名になって見返してやろうと思う(暗黒微笑)
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紫苑(プロフ) - リリトさん» リリトさん、コメントありがとうございます！ そんな偶然があるんですね？！自分で名前を設定しておきながら驚きました笑 (2020年11月9日 19時) (
レス) id: 25868fbf10 (このIDを非表示/違反報告)
リリト - 漢字は違うけど、本名同じ人おったｗｗ (2020年10月22日 17時) (レス) id: 5c9bfe90e0 (このIDを非表示/違反報告)
紫苑(プロフ) - ひよりんさん» こんばんは。メッセージを返信させて頂きましたので、ご確認頂ければ幸いです。 (2020年8月22日 0時) (レス) id: 25868fbf10 (このIDを非表示/違反報告)
ひよりん(プロフ) - こんにちは。メッセージ送らせていただいたので、見ていただければ幸いです。 (2020年8月21日 21時) (レス) id: 222226e292 (このIDを非表示/違反報告)
紫苑(プロフ) - センラさん推しさん» センラさん推しさん、コメントありがとうございます！ 神様だなんて畏れ多いです…！ですがありがとうございます、嬉しいです。 これからも頑張りますね！ (2020年3月18日 22時) (レス) id: 25868fbf10 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫苑
| 作成日時：2019年11月1日 18時
