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月曜日、火曜日とお昼休みに日向くんと影山くんに勉強を教える日々が続き、彼らがいない時、ついにクラスメイトからも勉強を教えてと言われることが多くなった。

もちろん私は人見知りではあるが非道ではないので、彼らがいない時だけなら、と了承した。先日話した子も中にいて、

「職員室に行ってまで先生に聞くの、ちょっと恥ずかしくて……」

と、少し気まずそうに話してくれた。気持ちはとても分かるので、快くその子にも教えた。いつもよりも何だか注目されて頼られていたから、少し頭痛がした。でも少し嬉しかった。頼りにされるのは嫌いじゃない。

弥生ちゃんはそんな私を支えるように隣にいてくれて、私が慌てたりいっぱいいっぱいになっていると、すぐに助け舟を出してくれる。本当にいい子だ。

「また今度、お饅頭作ってきてよー?」
「そんなことでいいの?うん、もちろん」
「ふへ、やったー」

そんなこんなで水曜日、確か今日は潔子先輩が谷地さんを連れてくる日だ。部活で会うのは初めてなので、少し緊張するけれど、そんなことを考える前にまずはこっちだ。

「……スペルが違うかな、ちゃんとよく見直してね。小テストってことは、そこからテストに出る可能性も十分あるから。影山くんは……計算ちゃんと出来てるね。次のページ行こうか」
「ほんとーにAよく捌けるよねえ」

関心しちゃう、と弥生ちゃんが欠伸をして私に寄っかかった。肩にずしりと頭の分の重さがのしかかる。

弥生ちゃんはテスト勉強はコツコツやるのではなく、残り三日間で一気に詰めるらしい。それできちんと知識として頭に入るのなら何も言うことはないけれど、それで徹夜でもしたら本末転倒なのを分かっているのだろうか……。

彼女はまだ私に勉強を教えて、とは言っていない。果たしてそれがテスト直近ではないことを祈るばかりだ。

「神風」
「うん、できた?」
「神風さん、これ、文法合ってる?」
「待ってね……影山くん、代入するところが逆。もう一回だね。日向くんの方は……うん、合ってるよ。過去進行形で大丈夫」

最近私がこの二人を同時に扱っているからか、クラスメイトは私のことを「聖人」から「猛獣使い」に変更し始めているらしい。ただしソースは弥生ちゃんなので、彼女だけが言っている可能性もある。多分そうだと思うけれど、「聖人」よりはマシなのかも。

いつも通り教える私に多少なりとも注目が集まるのはまだ慣れない。体温が少しだけ上がったのが分かった。

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ReG(プロフ) - なこさん» 閲覧して頂きありがとうございます。今後も読んでくだされば幸いです。 (2022年4月18日 14時) (レス) id: d40d8fc65b (このIDを非表示/違反報告)
なこ(プロフ) - とてもおもしろくてすいすい読めて読み応えがあります(^-^)/ 更新楽しみにしております(⋆ᴗ͈ˬᴗ͈)” (2022年4月2日 19時) (レス) @page22 id: 5054bb840e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ReG | 作成日時:2022年3月22日 15時

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