人類最強と私の恋愛事情7―決戦の時―【進撃】【リヴァイ】

第57回壁外調査20　　―賭けと犠牲と ページ36

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ｴﾚﾝ「…そうか！俺はあの時、団長にそれを質問されたのか…」

「…あの時―――」



巨人の被検体が殺された現場で、団長が投げかけた言葉…――



君には何が見える…？

敵は何だと思う…？



あれは内部の敵の存在を暗に示していたということなのか…



ｴﾙﾄﾞ「あの質問の意味がようやくわかったな。団長は壁の中に敵がいることに、いち早く気づいていたんだろう…。本当にすごい人だ」

「もしかしたらあの事件がきっかけで、団長は内部の敵の存在に気づいたのかもしれない」

ｸﾞﾝﾀ「確かにそれはあり得るな。そして今回の作戦を決行するに至った…」

ｵﾙｵ「まぁ、団長の言葉の意味も俺は最初から全てわかっていたがな。だがな、あえて言わなかった。…何故だかわかるか？」

ﾍﾟﾄﾗ「黙ってて」

ｵﾙｵ「………(泣)」

ｴﾚﾝ「…でも、もしそうだとしても、今回の敵が知性のある巨人だと知っていたら、死なずに済んだ兵士もいたかもしれないのに……ッ」



エレンの言葉に、皆が神妙な面持ちをした。

確かに、今回の壁外調査での犠牲者は計り知れないだろう…



ｴﾙﾄﾞ「…エレン、団長は間違っていたと思うか？」

ｴﾚﾝ「そ、それは……少しは…――」



エレンが少し言いにくそうにそう答える。



ｴﾙﾄﾞ「だがな…お前にもそのうちわかるだろう。エルヴィン・スミスに人類の希望である調査兵団が託されている理由がな」

ﾍﾟﾄﾗ「リヴァイ兵長があれほど信頼しているくらいだからね！」

ｵﾙｵ「それまでてめぇが生きていればの話だがな」

「でもエレン、これだけはわかって。犠牲を前提にしているように思うかもしれないけど、団長も、…兵長も決して平気なわけじゃない。私達には計り知れないくらい重いものを、あの二人はずっと背負ってる」



これまでもずっと背負ってきた
犠牲になっていった兵士達の命を

今回は作戦上、より多くの仲間の命を犠牲にしてしまったことは否めないだろう

けどもしこの作戦が成功し、巨人の中身の人間を生きたまま捕獲することができれば、これまでにない情報源を手に入れることができる
調査兵団がずっと求めてきたこの世界の真相に近づく情報を、ようやく得ることができるかもしれない




その為に、団長達はこの作戦に全てを賭けた




その過程において、どれだけの犠牲を払おうとも…――







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