人類最強と私の恋愛事情7―決戦の時―【進撃】【リヴァイ】

第57回壁外調査1　　―翼 ページ17

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カラネス区の門の前にて、馬に跨り開門を待つ。
いつになっても、この時間は緊張する。


ふとAが横を見ると、家の窓の中から目を輝かせながらこちらを見つめている子ども二人の姿が目に映った。
キラキラと輝く瞳は、純粋な憧れと希望に満ち溢れていて…

その様子を同じように隣で見ていたエレンが、優しく微笑みそっと目を細めた。

そう言えば、エレンも調査兵団に憧れていたって言っていたな…
そんなことを思い出す。

違う形での入団にはなったけれど、エレンは自分の希望を叶えた。

そして、調査兵団は一つの明確な目的を持った。




エレンの生家にあるとされる地下室―――

そこに、人類の知らない巨人の秘密が隠されているという


一体どんな真実が隠されているのだろうか…？

調査兵団はそこに辿り着くことができるのだろうか…？



そして辿りついたときに、果たして私は……そこにいるだろうか…？



拭いきれない不安がある。

何度も戦いに身を投じる中で、生き残っていけるなんていう保証はどこにもない。

…って、そんなこと言ったら、リヴァイに怒られちゃうね



Aは前にいるリヴァイに視線を移し、その背中を見つめた。

それだけで、少し安心する…


大丈夫……いつも通りに…―――


約束を守る…


そう心の中で繰り返す。





鐘の音が鳴り響き、門がゆっくりと上がっていく。




「これより第57回壁外調査を開始する！！前め――――ッ！！」




団長の号令と共に、一斉に駆けだす馬達。

Aもエレン達と共にリヴァイの後へと続いた。






壁の外は、死と隣り合わせの世界


全く恐れがないわけではない
兵団の誰もがきっと不安を抱えている

覚悟をしているとは言っても、恐怖心との闘いは免れない


だけど、逃げてばかりでは何も得られない
その恐怖を乗り越えていける強さを、人間は持っている


だから、今がある




いつか、人類が自由を取り戻せる日を信じて…









私達は今日も、壁外へと翼を羽ばたかせる―――




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