検索窓
今日:54 hit、昨日:18 hit、合計:202,045 hit

10、成り行き ページ10






ザキと一緒にパトカーで迎えに来た土方さん。


ぼうっとする私に、小さくため息をついていた。



「いつもこれでもかってくらいうるさいのに・・・」


「うるせーよ、私も乙女なの・・・いやてかあんたそのアフロなに」


「成り行きで」



ザキの言葉に簡単にそう返す。


今の私は私らしくない。


こういう時にわーわー騒ぐのが私でしょ。



「今どこ向かってんすかー!お腹すきましたー!」


「団子食ったんじゃねぇのかよ」


「そ、れは飯じゃない」



まず食ってねぇよ、嘘だよ。


屯所帰ったらなんか作ってもらえ。

土方さんの言葉に、今日はなんの調味料にしようかなと答える。



「塩分取りすぎるなっつったよな?!」


「別に塩分とりすぎようとは言ってないもん」


「・・・あれ、副長、あそこ誰かいますよ」


「ばかやろ、おま、Aがいるっつって」


「蔵場・・・?」


「お前・・・なんで知って」


「・・・表札に書いてあるんで、えっと、変わった名字ですね」


「とりあえず話聞きに行くから待ってろ」



はい、と答えて、2人が出ていくのを見送る。


それから、目を凝らして門の前に立っている人影を見る。

ちなみに、目は全然良くないので、実際表札も見えてない。

でも、これで確信した。


あれ?・・・ミツバ姉さんと、旦那?


ちょ、待って、ミツバ姉さんはまずい。


急いでパトカーをおりるけど

それはもう既に遅くて、瞳が揺れて倒れていくミツバ姉さん。


全力疾走滑り込みで姉さんの下敷きになる私。



「ミツバ姉さん!ミツバ姉さん!」



会っただけで倒れちゃうの?

発作を起こすように?


ギュッとミツバ姉さんを抱き締めれば

旦那が中に運ぶぞと声をかけてくる。



「旦那・・・なんで、」


「成り行きでな」


「どんな成り行きだよ」



変な人。


ミツバ姉さんを運べば、土方さんは直ぐに帰るぞ、と言う。

もう少し、待ってもいいじゃんか。


そこにおやおや、と入ってきたのは蔵場。

ミツバ姉さんの、婚約者。

闇取り引きの、商人。


ゾッとした。


この人、なんて目で笑うの。



「友人なんかじゃねーですよ。土方さんじゃありやせんか。

どのツラさげて姉上に会いにこれたんでィ」



その男を怖がっていれば、次は総悟。


やめてくれ。

修羅場すぎる。


・・・はぁ。


土方さんに帰るぞ、と言われたけどこれは八つ当たりコース。

そこはザキに任せた。



「私、旦那と帰る」


「はぁ?」



11、取り合い→←9、あなたのためなら



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (88 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
391人がお気に入り
設定タグ:銀魂 , 真選組 , 紅一点
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

あい(プロフ) - eight40094さん» コメントありがとうございます!すっごく嬉しいです!これからもよろしくお願いしますー! (2021年2月9日 7時) (レス) id: 7ef5ab0f96 (このIDを非表示/違反報告)
eight40094(プロフ) - あぁ、早く続きが見たいです!忙しいと思いますが、作者様頑張ってください! (2021年2月9日 3時) (レス) id: c00f201ead (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:あい | 作成日時:2021年1月30日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。