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37、地獄 ページ37






「どうせ地獄に落ちんなら、とことん罪犯してから死にゃいいだろィ。

殺した人の分生きて罪重ねりゃいい。


罰は、みんなで一緒に受けてやるってんでィ。


だから、生き延びたこと後悔してんじゃねぇ」


「・・・うん」




珍しくまともな、総悟の言葉。


叩いてきたことなんてもう忘れてその言葉に頷いた。


それは、決していい言葉ではないし

別に、私を慰めるような言葉でもない。


でも、私達の正義に、道理に反するものではなく

その道を真っ直ぐに行くための結末そのものだ。


死んだ人の分頑張って生きるだとか

死んだ人の分を代わりに生きるだとか


そんな綺麗事、私たちには出来なくて。


しかも、殺した人、だ。

殺した人の分?そんな馬鹿みたいなこと言えるわけがない。


でも、殺した人の数程の罪を償おうとすることは出来る。

決して、輪廻の輪から外れたとしても。


決して、天国なんて行けなかったとしても、

ミツバ姉さんに会えなかったとしても。




「・・・はぁ、お前らの喧嘩は毎回いつの間にか終わんだから、人騒がせな奴らだな」



そう言った土方さんは立ち上がって

見舞いの品とか、入院に必要なものとか、色々をしまい出す。



「パンティーは置いといてくださいね、自分でやるか看護師さんに頼むんで」


「下着って言え!見られるの恥ずかしがる癖に言い方は無視かよ」



あははー、と笑いながら、バズーカを構える総悟を殴る。


病院だから落ち着いてくれ。



「何するんでィ」


「いいんだ、土方さんを殺そうとするのは別にいいんだ。

でも、場所を考えてくれ。病院だぞ?怪我人だぞ?」


「俺を殺すのはいいってなんだ!おい!」



へいへいとバズーカを仕舞う総悟と

頭に血を昇らせる土方さん。


が、手に持ってるのはいちご牛乳。


世界一いちご牛乳が似合わない男だな。



「・・・あれ、それ、旦那のですか?」


「あぁ、見舞いだってな」


「旦那のとこ行かなきゃ!ちょっくら行ってくる!」


「待て待て待て。さっきの今でよく立とうとすんなお前」


「旦那になんか用かィ」


「旦那、罪悪感とか感じてるんじゃないかと思って!

私ピンピンしてるし!なんともないって伝えてあげなきゃ!」


「落ち着け、とりあえずてめぇはピンピンしてねぇよ。

万事屋なら病院には来るだろうよ。

歩けるようになったらかくれんぼでもしてやれ」



今は安静にしてろ、そう言って

自分たちはまだ仕事だと帰って行った。

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あい(プロフ) - eight40094さん» コメントありがとうございます!すっごく嬉しいです!これからもよろしくお願いしますー! (2021年2月9日 7時) (レス) id: 7ef5ab0f96 (このIDを非表示/違反報告)
eight40094(プロフ) - あぁ、早く続きが見たいです!忙しいと思いますが、作者様頑張ってください! (2021年2月9日 3時) (レス) id: c00f201ead (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あい | 作成日時:2021年1月30日 23時

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