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23、ミツバ編ー完 ページ23






くそ、腹立つ。


私はあの道場に入った時から

死ぬ覚悟くらいできてる。



「おい、待て、止まれ危ねぇから」


「嫌ですお断りします・・・なっっ」



ガッッと急ブレーキ。

なんだ、とびっくりしてる私。

目の前にはまた黒。


え?土方さん後ろから前くんの早くない?

と、思ったけれど、それは土方さんじゃ無かった。



「総悟・・・」


「・・・いい加減にしろ。・・・お前まで死んじまったら

俺ァどうすりゃいい!俺らは、どうすりゃいい・・・」


「総悟?なんで泣いて・・・やだ、泣かないでよ」


「俺らがどんだけ心配したか、お前は全くわかってねぇ。

それなのにケロッと起きて動き回って、いつもみてぇに笑ってんだ。


・・・いつもみてぇに、無理して笑ってんだ」



いつの間にか来ていた人通りの少ない通路。


総悟が泣くから、

もらい泣きするみたいに涙が浮かぶ。


土方さんが、らしくないこと言うから

馬鹿みたいに涙がこぼれた。



「誰も、誰も心配してくれてないって。

姉さん、ミツバ姉さん死んじゃったって。

私だって、どうすればいいか分からないよ。


起きた時くらい、そばに居てよぉ。

やっぱり最期くらいちゃんと顔、見たかったよぉ」



涙が入院着にシミを作った。

いくつも、いくつも。


姉さんは死んだんだ。

もう、一生会えないんだ。


優しい声音も、

眠れない時に歌ってくれた少し外す歌も

もう聞けない。



「いっそのこと、姉さんの全部背負って

・・・私が」


「おま・・・」


「私が全部吸収して消滅させられたらっ・・・」


「てめぇが死ぬんじゃねぇのか」


「私は死なないよ。死ねないもん。

あんた達みたいなバカ兄貴置いて。


・・・なんで、誰もいなかったの」


「おめぇが気絶した次の日起きれるような状態じゃなかったからだよ。

なんで起きてんだてめぇ。」


「起きて欲しくなかったみたいな言い方やめてよね!」


「・・・行くぞ、近藤さん達が心配して待ってる」


「帰れるの!?」


「んでだよ!病室で待ってんだよ!」



そう言って連れられた私の病室には顔見知りがいた。


花も、フルーツバスケットもあった。

あぁ、なんだ。


姉さん、私って意外と、大切にされてるのかも。

姉さん私、あなたがとっても羨ましかった。

あなたがとっても大好きだった。


姉さん、私も愛してくれてありがとう。


見守ってて、あなたが微笑ましく見ていられるくらい勇ましく


バカして生きるよ


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あい(プロフ) - eight40094さん» コメントありがとうございます!すっごく嬉しいです!これからもよろしくお願いしますー! (2021年2月9日 7時) (レス) id: 7ef5ab0f96 (このIDを非表示/違反報告)
eight40094(プロフ) - あぁ、早く続きが見たいです!忙しいと思いますが、作者様頑張ってください! (2021年2月9日 3時) (レス) id: c00f201ead (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あい | 作成日時:2021年1月30日 23時

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