第15話~サスペンス傑作集~ ページ18
彩視点
上杉「オッケー」
上杉クンが短く言って、レンズの向こうでその目を静かに光らせた。
上杉「小塚にも切れないってことは、かなりの強さだ。犯人のちからは相当だな。普通の人間じゃないかもしれない」
若武が、ジロッと私をにらんだ。
若武「やっぱりゴリラだ」
私は、バカバカしく思って、フンと鼻を鳴らせた。
彩「サスペンス小説じゃあるまいし」
すると、小塚クンが、はっとしたように若武を見た。
小塚「若武、ボクの本返せよ。先月貸しただろ。『サスペンス傑作集』」
私は、冷や汗が吹きだすような気分で、若武を見た。
もしかしてこいつって、本気で、小説と現実とをごっちゃにしてたわけ?!
若武は、たちまち真っ赤になって、横を向いた。
若武「ちょっと思い出してただけだよ」
その横で城戸さんのほうから、
貴方「かわいい……」
って声が聞こえたような聞こえてないような。
黒木クンが、呆れたように言った。
黒木「小塚、今度はホームズでも貸してやれよ。若武センセの頭が冴えるようにさ」
若武は、悔しそうにクチャクチャッと髪をかき上げ、話を逸らした。
若武「上杉、普通の人間じゃないって言ったら、誰なんだよ。プロレスラーとかか?」
小塚クンが、目を輝かせて叫んだ。
小塚「きっとタイガーマスクだっ!」
上杉「やめろよ」
上杉クンがピシャリと言った。
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幸美シオン - 原作との流れに入れても自然な感じがします!これからも頑張ってください! (2015年11月10日 6時) (レス) id: 5d8807acba (このIDを非表示/違反報告)
ナツ(プロフ) - 面白いです。KZの小説でオリジナルの主人公って少ないのでうれしいです。更新頑張ってください。応援しています!! (2015年10月27日 22時) (レス) id: 7579ab75e5 (このIDを非表示/違反報告)
ノノ - おもしろい (2015年10月26日 16時) (レス) id: 61b8cc2084 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:無気力 | 作成日時:2015年10月11日 22時