【H×H】ジャポンから来たお姫様は盗賊でした。《２》

７０ 日常編No.1 続き ページ41

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「ッ！！」

ぱたたっと、地面に血が落ちた。勿論、私の血だ。顔を庇った左腕を、鎧ごと斬られたのだ。

「やはり時間とともに強度は落ちるようですね」

ノブナガ「そうだな。ほら、まだまだ行くぜ！」

左腕の傷は、浅くはないが、深くもない。問題なく動かせる状態だ。

でも、ですよ？

「何か、スイッチ入ってませんかノブナガさん！！」

手加減とか一切ないですよ！これ！殺しに来てますよね！？

戦っているうちに、ノブナガさんの戦闘スイッチが入ってしまったらしい。目が本気だ。

ノブナガ「おいおい避けてばっかか！？」

「だっ、から！聴いて……っます！？」

腹を狙って横薙ぎにされた刀を跳躍して避ける私の悲痛な叫び。それはノブナガさんに届くことはないらしい。

着地して、上から降って来た刃を避けーー

た、はずの刃は、顔を横薙ぎにしていた。

フェイント……ッ！！

避けきれずに、額が横にまっすぐ、ぱっくりと割れて血が噴き出した。あっという間に顔が真っ赤に染まる。
額は血が多く出る場所だ。しかも、なかなかとまらない。

ノブナガ「あ」

真っ赤な私の顔を見て、我に返ったようにノブナガさんが動きを止める。

ノブナガ「……すまん」

「止まんないですね、これ」

ノブナガ「凝しとけ。それでいくらかいいはずだ」

「ああ、なるほど」

凝をして血は止めたものの、顔は真っ赤なまま。早く洗いたいなぁ、なんて思っていると、

？「……何をしている」

「ひっ！？」

ノブナガ「げ……く、クロロ……」

う、後ろからいきなり声をかけるのはびっくりするのですが！！
そこには額に包帯を巻いたクロロさん。どうやら街に行って本を買ってきたらしい。

クロロ「……ケンカか？」

「ち、違います違います！！団員同士のマジギレ禁止ですから！修行に付き合ってもらってただけですよ！」

クロロ「殺気振り撒きすぎだ。２人とも」

「すみません……」

ノブナガ「すまん……」

スイッチ入っちゃってたのは、私も同じだったようです。

クロロさんが軽くため息をつき、包帯を解いて私に手渡す。？となっていると、

クロロ「顔拭け。マチに見られたらノブナガが殺されるぞ」

「あはは……そうでした」

ノブナガ「さすが団長！わかってるぜ！プリン廃のくせに！」

……あ、殴られた。痛そうだな。
たしかに一言余計でしたね。でも事実だと思うんですけど。

とりあえず修行は終了。
私もまだまだ強くならなければなぁ……。




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