防御特化と魔術特化と夜。 ページ40
「……そろそろ、かな」
「あー……」
もうすぐ日の沈みきる時刻。
そろそろ出ねばなるまい。
名残惜しそうに俯くメイプルだったが、「……でも!」と顔を上げた。
「次が本命なんだよね! 楽しみにしてる!」
「うん、そうだね」
二人で魔法陣の上に乗り、夕陽と向日葵を後にする。
「よーし、しっかり捕まってて?」
「あ、うんっ!」
メイプルがカナデの背にしがみついたのを確認し、目的地目指して走り出す。
「ちょっと時間かかるかな……我慢してくれる?」
「うん! カナデといれるならいつまでも待つよ!」
「あははっ、冗談? でも嬉しいなあ」
フィールドを走っていく最中、当然ながらモンスターは襲ってくる。
夜ということもあり、カラスであったりコウモリであったりと夜行性のモンスターが多く見られる。
「任せて! 【毒竜】!」
「わあ」
メイプルが構えた短刀から放った三つ首の竜が夜の住人を飲み込み、毒で埋め尽くしていく。
「いやー……やっぱり戦闘はメイプルが圧倒的だなぁ」
「ふふーん、そうでしょ!」
「そうそう、メイプル強いなあ」
「ふふっ、もっと私に感謝しなさーい!」
「ははー、メイプル様〜」
そんな下らないやり取りを一旦切り上げ、メイプルが再びカナデの背中に密着する。
「……でもね、カナデの背中って大きくて暖かくて……安心するなぁ……」
「……うん、ありがと」
「えへへ……好きぃ……」
すっかり表情を緩めきったメイプルに、ほんのりと顔を赤くしているのを隠しながら、レベルの上がった風魔法を放つ。
「【サイクロンカッター】!」
「おー! かっこいー!」
レベル上げも兼ねた大移動の合間、度々いちゃつく二人に、ようやく目的地が近付いてきていた。
防御特化と魔術特化と星降るレストラン。→←防御特化と魔術特化と夕焼け。
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リョウナ - 深緑クロロさん» ありがとうございます!!お互いに頑張りましょう!! (6月21日 8時) (レス) id: 25016b7547 (このIDを非表示/違反報告)
深緑クロロ(プロフ) - リョウナさん» ありがとうございます、そう言っていただき嬉しいです!自分も誰かに助言なんて言える立場じゃないんですが、とにかく自分のやりたいように楽しく書いていくのが一番だと思っています。何事も楽しくなければ良い物を作ることは出来ませんから。お互い頑張りましょう! (6月20日 17時) (レス) id: 3d6a53223e (このIDを非表示/違反報告)
リョウナ - この作品、めちゃくちゃいいですね!!あと、書くのが上手すぎます!!それで、もし出来たらなんですけど、うちの作品にアドバイスをくれませんか?お願いします!!これです→https://uranai.nosv.org/u.php/novel/heoaud/ (6月20日 15時) (レス) id: 25016b7547 (このIDを非表示/違反報告)
黒炉@深緑ノ支配者@全初卓部員(プロフ) - 幽霊さん» ありがとうございます!これからも更新続けていくのでよろしくお願いします! (2023年5月11日 16時) (レス) id: 3d6a53223e (このIDを非表示/違反報告)
幽霊 - この作品好きです!めっちゃ大好きです!!更新とか頑張ってください!! (2023年5月11日 13時) (レス) @page29 id: fbfc17f9e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:クロロフィル@深緑の指揮者 x他1人 | 作者ホームページ:No.
作成日時:2023年2月25日 15時