報告 ページ28
目を開けば、もうそこは魔王城の内部、玉座の間の手前であった。
扉を開き、マールドに話しかける。
「失礼します…ただいま戻りました」
「戻ったぞ」
「お、早かったな?どうだった」
「…それが」
一瞬顔を俯かせたオシストだが、すぐに事の顛末を話す。
正体は地中に埋まっており、凄まじい瘴気に当てられたこともありその正体までは確かめられなかったこと。
掘り起こす為に耐性が強いマールドとフールの力を借りたいのだということ。
それを聞いたマールドは、すぐに決断を下した。
「…わかった、すぐに連れてくる。…一刻も早く正体を把握しないと、だからな」
マールドの額にも汗が浮かぶ。
嫌な魔力の影響が強まってきている。
即座に走り、フールを呼び出してきたマールド。
フールの顔には普段のような朗らかな笑みはない。
非常事態であることを察した真剣な表情だ。
「大体聞いたよ。ボクも力を貸す」
「ありがとうございます!」
オシストと共に礼をし、オシストが再び転移のための詠唱を始める。
その最中、マールドが三人に忠告した。
「…もしかすると、想定以上に不味い状況に陥っている可能性がある。気を引き締めていくぞ」
「あぁ、わかってる…」
「油断はしない、だよね」
「えぇ…嫌な予感がすごくします」
大きく息を吐いて、集中力を高めた一同の姿が、光に包まれて消えた。
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クロロフィル@リーフィア狂/あるりーす(プロフ) - 朱欄さん» ありがとうございます!これからも更新頑張りますね! (2023年1月14日 20時) (レス) id: c1253398fc (このIDを非表示/違反報告)
朱欄(プロフ) - Banana is Kami(作品最高です!キャラデザがすごく好きです!特にワイドちゃんがかわいい←あ、星押しときますn(() (2023年1月14日 20時) (レス) @page3 id: efb6a7397d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:クロロフィル@深緑の指揮者 | 作者ホームページ:http
作成日時:2022年12月29日 21時