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『失礼します…えっと…』
3年7組の教室を覗いてみたけど、北さんはいない。
『んー…やっぱ出直した方がええかなぁ…、』
諦めて引き返そう、と後ろを向くと誰かにぶつかった。何これデジャブ…
「すまん怪我しとらんか…？」
『え？あ、はい。すみません、』
でっっっっか。190はあるやろこの人…でかいわ。
あ、でも優しそう。じゃなくて、
『あっ、あの、北さんって今どこにいるかわかりますか？』
「俺のこと呼んだ？」
ひょこっと、背の高い人の後ろから現れたのは紛れもない北さんだった。
『北さん…！』
「すまん、先生に呼ばれて練と職員室行っとったねん。」
『れん…？』
「あ、俺のこと。大耳 練。」
『あっ、宮 Aです…』
「もしかしてこの子が信介の言うてた侑と治の妹か？」
「せやで。ええ子やろ。」
確かに礼儀正しいな、と優しく微笑まれた。
え、やばめっちゃ優しい人やん…。
『あっ、北さんこれハンカチ…ほんまありがとうございました。』
「わざわざ丁寧に入れてくれてありがとう。」
「侑らもこんくらい落ち着きあったらええのになぁ。」
「Aがお姉さんみたいやわ。」
『いや、そんな…』
褒められたことなんてここ最近無かったから、思わず照れてしまう。
『私は、ただ北さんみたいになりたいな思て…』
「信介に？」
「はは、面白い子やろ。俺になりたいんやって。」
そう言って、私の頭をポンポンと撫でる北さん。は、恥ずかしい…。
『いつもうちの双子がご迷惑おかけしてほんますみません。』
「ええよ、慣れたことやし。」
『はぁ、慣れさせてしもたんか…ほんまあの2人は…』
こんな良い先輩にどんな態度とっとんのか、恐ろしくて考えもつかんわ。
すると予鈴のチャイムが鳴ってはっとする。
『あ、ほな私はこれで。お2人とも部活頑張ってください。』
先輩方に頭を軽く下げて、早足で教室へ戻った。
.
「信介、あの子ほんまにええ子やな。」
「やろ。出来ることならマネージャーしてほしいわ。」
「今度頼めばええやん。」
「何や双子とえらい大きな喧嘩中みたいで、複雑やねんて。」
「あの子も大変やなぁ。ところで信介、Aに会ってからえらいご機嫌やな。」
「そうか？何となくあの子見とると落ち着くねん。」
「そうか。(素直過ぎて恋かわからんな…)」
.
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さっちゃん - めっちゃ面白かった！なんかもう、言葉にならない…。感動😭 (4月24日 20時) (
レス) @page50 id: c5a0fb1f72 (このIDを非表示/違反報告)
さつむいも - めっちゃ面白かったです！感動して泣きかけました...！神作を有難うございました！！ (4月20日 18時) (レス) @page50 id: 29094487c6 (このIDを非表示/違反報告)
こめつぶ(プロフ) - めっちゃ神作でした…！！！親と兄弟が目の前にいるのに何度も涙出そうになって、めっちゃ堪えました。本当に素敵な作品、ありがとうございます！！！！多分これからもリピートさせていただくと思います！！(() (4月8日 16時) (レス) @page50 id: e94f7d2b88 (このIDを非表示/違反報告)
ふゆ - 神作ッ！！！主様天才すぎます。3周目に突入したのに涙が... (4月4日 0時) (レス) @page47 id: d24603059d (このIDを非表示/違反報告)
赤羽 - なるほどなぁ、、神、 (4月3日 1時) (レス) @page50 id: b22b7ccd76 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にろ
| 作成日時：2020年5月17日 14時
