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北side



『嫌や、まだこのままがええ…』



あれからAに煽られた(?)後、理性を保つために彼女の頭を撫でると急に顔を赤くして黙り込んだ。そしてこの状況。



そう、Aに抱きつかれている。


首元にAのサラサラな髪が触れて、ちょっとこしょばい。




「でも、ずっとこのままやと侑らが心配するで?」


そう言うと、Aは一旦俺から離れたと思ったらじっと見つめて拗ねた。




『嫌や…まだ信介さんとおりたい……帰りたない…』


「……。」



そして俺の胸元で、顔をぐりぐりと動かしている。なんや犬みたいで可愛ええな。



……………せや。





「ほな泊まってくか?」


『え?』


「婆ちゃんもきっと喜ぶしええやろ?」




するとAはみるみるうちに顔を赤くして、両手で顔を隠した。



『……帰ります、』


「あかん。」


『エッ』


「散々甘えといて、急にやっぱ無して言うのはずるいやろ。」


『………お、お母さんに連絡します……』


「ん。」



Aのカチカチとスマホをタップする音がどこか不器用に聞こえた。



.




『んん…やっぱりお婆ちゃんのご飯も美味しいなぁ、』


嬉しそうに食べるAはやっぱりどこか妹らしい表情をしている。やっぱ治に似とるなぁ。


「ふふ、そりゃ良かったわぁ。ゆっくり食べや。」


『はいっ!』


Aの表情は日に日に、生き生きとしている気がする。

初めて家に来たときは泣いとったのになぁ。



Aが笑っとるだけで、こっちまで頬が緩む。

そんだけ俺もAのこと思ってるんやろなぁ。



『?信介さん、?』


「ふふ、何や。」


俺が笑てるのを、Aは不思議そうに首を傾げてまたご飯を食べ始めた。




毎日来てくれてもええんやけどなぁ…




「……ッ、」


『顔赤いですよ?どこか体悪いですか?』


「な、何でもあらへん。」



そんなん、まるで夫婦みたいやん…。





.


『おさきです。』


「ん、……って髪びしょ濡れやん。」


『後でちゃんと乾かしますよ。』


「あかん、こっち来。」


ドライヤーをコンセントにさして、Aを手招く。

バスタオルでわしゃわしゃと彼女の髪の毛をふく。





『………信介さん、』


いつもよりより落ち着いた優しい声で俺の名前を言う。





『私を好きになってくれて、ありがとぉ。』

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さっちゃん - めっちゃ面白かった!なんかもう、言葉にならない…。感動😭 (4月24日 20時) (レス) @page50 id: c5a0fb1f72 (このIDを非表示/違反報告)
さつむいも - めっちゃ面白かったです!感動して泣きかけました...!神作を有難うございました!! (4月20日 18時) (レス) @page50 id: 29094487c6 (このIDを非表示/違反報告)
こめつぶ(プロフ) - めっちゃ神作でした…!!!親と兄弟が目の前にいるのに何度も涙出そうになって、めっちゃ堪えました。本当に素敵な作品、ありがとうございます!!!!多分これからもリピートさせていただくと思います!!(() (4月8日 16時) (レス) @page50 id: e94f7d2b88 (このIDを非表示/違反報告)
ふゆ - 神作ッ!!!主様天才すぎます。3周目に突入したのに涙が... (4月4日 0時) (レス) @page47 id: d24603059d (このIDを非表示/違反報告)
赤羽 - なるほどなぁ、、神、 (4月3日 1時) (レス) @page50 id: b22b7ccd76 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:にろ | 作成日時:2020年5月17日 14時

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