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『えっと、先輩方は兄貴らと知り合いですか…?』


「ううん、話したことはないねん…クラスちゃうし、ていうか話しかけにくいやん?」


うーん、流石にそれなら言われへんなぁ。



『えー…流石に知らん人に教えんのはちょっと…、しかも今2人大会前で忙しいし申し訳ないですけど…。』


「そこを何とか!」


「頼むよ〜妹ちゃん…。」




はぁ、ここでも"妹"ちゃんか…。



『すみません、でも多分知らん人に自分の連絡先勝手に知られてたら怖いと思いますし…』


「ふーん、えらい必死やなぁ?」



先輩方はニコニコと笑っているけど、声のトーンはさっきよりも低い。


地雷踏んだかなぁ…でも流石に教えられへんやろ…。




「妹ちゃん、ちょっと顔が良えお兄ちゃんもっとるからって調子乗ってへん?一応うちら先輩やねんけど?」



『いや、調子に乗るとか以前に…普通知らん人から連絡来たら怖くないですか?』



「はぁ??何それ、うちらのこと何も知らんくせに。」




り、理不尽…。これはどれだけ言うても効果ナシやわ。




『知りませんよ、だって今初めて話したばっかやないですか、』



「ええからさっさと教えろや!」



ぐいっと襟元を掴まれて、冷や汗が垂れる。えーもう怖い怖い。


落ち着け、こういう時北さんなら何て言う?考えろ…考えろ…。




『悪いですけど、やっぱ知らん人に教えるのは無理です。聞きたいなら本人に聞いてください。』



「何なんそれ…そんなにお兄ちゃん守りたいん?きっも。」



「そもそも妹ちゃん、あの双子と比べたら特に可愛くもなんともないよな?」



「ほんまに妹なん?」




ズキズキと胸が痛くなる。抑えんと、北さんならきっと冷静に答える。


真に受けたらあかん。考えるな考えるな…。





「ていうか、あんたは何もあらへんよな。



お兄ちゃんらはあーんなに活躍して有名なのに。」





『……!!』




煩い。




うるさい。




何も知らんくせに




今までの私の努力も知らんくせに。




『……さい、』



「は?」



『さっきからうっさいねん。



あんたらこそ私のこと何も知らんくせにベラッベラ喋んな!!



わかっとるわ!!自分が何も出来てへん位わかっとんねん!!!』





先輩を睨んで、はっと我に返った。これはおわったな。



その後、頬をぶたれて体を壁に突き押されて暫く座っていた。


先輩方は満足そうに笑いながら帰ってった。




そんなに私は悪いんやろか。




.

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さっちゃん - めっちゃ面白かった!なんかもう、言葉にならない…。感動😭 (4月24日 20時) (レス) @page50 id: c5a0fb1f72 (このIDを非表示/違反報告)
さつむいも - めっちゃ面白かったです!感動して泣きかけました...!神作を有難うございました!! (4月20日 18時) (レス) @page50 id: 29094487c6 (このIDを非表示/違反報告)
こめつぶ(プロフ) - めっちゃ神作でした…!!!親と兄弟が目の前にいるのに何度も涙出そうになって、めっちゃ堪えました。本当に素敵な作品、ありがとうございます!!!!多分これからもリピートさせていただくと思います!!(() (4月8日 16時) (レス) @page50 id: e94f7d2b88 (このIDを非表示/違反報告)
ふゆ - 神作ッ!!!主様天才すぎます。3周目に突入したのに涙が... (4月4日 0時) (レス) @page47 id: d24603059d (このIDを非表示/違反報告)
赤羽 - なるほどなぁ、、神、 (4月3日 1時) (レス) @page50 id: b22b7ccd76 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:にろ | 作成日時:2020年5月17日 14時

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