荒ぶれ乙女 ページ43
午後の授業はいつもより頭が冴えた気がした。
詩春ちゃんと清良ちゃんに大丈夫かって言われたけど、もう怖くない。
侑くんが私の背中を押してくれたから。
そういえば、今日だけ彼は私を名前で呼んでたな…。
そして放課後。部活の時間は必ず来るもので。
『………よし、』
ジャージのチャックを上まで上げて、部室を出る。そして頭の中で倫太郎くんに伝えることを復唱する。
(まず最初に倫太郎くんに話しかける…。)
そして第一声謝る。今日の朝は変に避けちゃってごめんね。うんこれでいこう。
第二声。一緒に帰ると言う。いや確かにほぼ毎日一緒に帰ってはいるけど！！こう、意気込み？そう意気込み！
そして部活が終わって、皆と別れた時に…別れた時に？？
(待って、告白ってどういうタイミングでするん？？)
いや絶対気まずくなるよね？え、どうしよう？
でも今日言わないと絶対言わないよね？侑くんに散々励まされて何も出来ないまま終わるのは人としてどうなの？？
ブツブツ呟きながら体育館に入り、一呼吸。
待て待て落ち着くんだ。1番伝えることは何か私よ。そう…
『倫太郎くんにちゃんと今までの想いを伝えて告白するんや！！』
「えっ、」
『えっ？』
声がした方へ振り向くと、そこには耳まで真っ赤にした倫太郎くん。
『アッ、倫太郎クンこんにちわ…』
じわじわと我に返る。今私、とんでもないことした？
普通に今叫び声も同然だったよね？？
一気に顔どころか全身が熱くなるのが一瞬でわかった。
「あれ、今日は角名とむっちゃん早いな。」
「えっ、あ、北さんチワッス、」
『おお、お疲れ様です！！』
「2人とも顔赤いけど熱あるんか？保健室行くか帰りや？」
しまった完全に誤解させてしまった。
全然熱なんて無いのに。早く言わないと。
だけど頭ではわかっているのに声が出ない。
するとぱしっと、腕を掴まれる音。
「俺は大丈夫ですけど、Aがしんどそうなので保健室連れて行ってきますッ、」
『へっ！？』
「そうなんか。むっちゃん、無理したらあかんで。」
『え！？あ、はい！？』
「行こうA、」
ぐいっと腕を引っ張られて慌てて歩調を合わせる。
倫太郎くんの耳は林檎のように真っ赤だった。
「あれ、むっちゃん体調悪いん？」
「およっ」
体育館を出ると同時に、治くんと
(侑くん、…)
彼は私と倫太郎くんを見て察したのか、優しく微笑んだ。
(A、頑張れ。)
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麻呂ましゅ(プロフ) - 宮侑イケメン過ぎて今度は侑の小説見たくなっちゃったー( ߹꒳߹ ) (11月15日 7時) (
レス) @page47 id: e05060289a (このIDを非表示/違反報告)
なっちち(プロフ) - 久々にキュンキュンきました(*´ω｀*) (2021年2月7日 4時) (レス) id: 5d60cec675 (このIDを非表示/違反報告)
なこ(プロフ) - 気づいたらニマニマしてました……とても良い作品ですね(*´ `) (2020年5月18日 22時) (レス) id: 5054bb840e (このIDを非表示/違反報告)
はちみつ - 可愛すぎるってぇぇぇぇ!やばい！讀みながらひとりで騒いでたわ (2020年4月12日 16時) (レス) id: 767cede04a (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - 更新お疲れ様です！続きがすごく楽しみです！！応援してます！！ (2020年4月7日 1時) (レス) id: f894f75d5c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にろ
| 作成日時：2020年3月11日 10時
