【HQ】ウブと乙女 【角名 倫太郎】

勧誘? ページ20

角名くんに迷惑じゃないと言われてほっとし、今日も部活を見学していた。うん、今日も角名くんかっこいいです…。

体育館を出ようとしたら宮くんに引き止められた。




『えっと、宮くん…？』


「陸奥さん苗字呼びやとどっちかわからんから、名前で呼んでや〜。」

サムくんがスポドリを飲みながら私に話しかける。



『えっ？あ、うん…えっと、侑くん？』


うわ、これはあかんわと言って頭を抑える侑くん。え、今私ディスられた？？


『えっと、その、それで？』

わざわざ私を引き止めて何か伝えないといけないことでもあるのかな。



「北さんがな、あの子そんなにバレーボール興味あるんやったらマネージャーならんのかなって言うとって…」


『え、でも侑くん女子嫌でしょ？』


「陸奥さんやったらええで！煩ないし、バレーちゃんと知ってそうやし！」



にかっと笑う侑くん。教室でもその位素直になって欲しいと言ったら怒るだろうと思い、開けかけた口を閉じる。



確かにマネージャーはしてみたいなとは思っていたけど、双子ファンの人達に絡まれたら怖いし角名くんが好きという理由で入部するのも違うと思い諦めていた。



『でも、私なんかが入ったら逆に迷惑だと思うんやけど…バレーはルール知ってるけど、実際あんまりやったことないし……』



「別に嫌やったら入らんでもええんやで。」



北さんがやって来て、空気が少しだけ凍った。
侑くんさっきの笑顔どこいったん。




『嫌ではないし、寧ろ嬉しいです…。でも本当に良いんですか…？おっちょこちょいだし、上手くやれる気がしないんですけど…』



「最初はそんなもんだよ。何かあったら俺が教える。」


にゅっと後ろから声が聞こえて、振り向くと角名くんがふっと微笑んでいた。口元可愛い好き。




『えっ！？で、でもでも…角名くんに迷惑かけるのは…』


「さっきも言ったけど、迷惑じゃないから。」


「せやで！！マネ入ったら仕事少し減るし、角名も喜ぶし一石二鳥やで！！」


「ばっ…！！侑うるさい！！」


「あ、侑が一石二鳥って言葉言うとる…」


「あの言葉位知らんとまずいやろ。」


「ていうか角名がデレとるのレアやな。」


「ちょっとアランくんに大耳さん、少しは褒めて下さいよ！！」


「あっ、赤木さん、俺はデレてないです…」


ぎゃんぎゃんと騒ぎ出して、呆然と立っていると銀島くんがいつもこんなんやから、と言ってくれた。

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