23.心模様は雨模様 ページ23
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土砂降りばっか、水溜まりは大嫌いだった。今も、昔も、それからこれからも。きっと
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人を好きになるって、どれだけ苦しくて苦しくて、だけどその苦しみさえも愛おしい、だなんてのが恋なんだと思う。
たった一言に一喜一憂して、たった一言に泣かされてってしても、それも幸せなんだと思う。
だって好きだから、って簡単な理由だから。
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綺麗じゃない、高級車でもなんでもない様なそんな車の排気音が鼓膜を刺激した。それだけで、涙が出るんじゃないかってぐらい、全部があの日々と同じすぎて
吐くんじゃないかってぐらい、溜め込んで、こらえて、堪えるだけで
私は息をする。
辿り着いたその先は、至極平凡で在り来りのような──────── そうでもない、タワーマンションである、解釈違いだ、やめてくれ。
三葉くんはそんな高級なとこに住んでないもん！！
そうやって言い放とうとしたのなら、彼は私を見ては声を出す。三葉くんに似た声で、簡単に私の名前を呼んでは
さらに更にと私の心に雨を降らすから
どうしようもなかった、本当に、ただひたすらに。
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かちりっ
目が合った数秒
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ふわり
香った
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｢みつば、く｣
九井｢なんでまた泣くんですか、ほら、風邪引きますよ。｣
｢だっ、てぇ｣
九井｢本当に昔から泣きやすいですね｣
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その声も
笑顔も
揺れる髪の毛も、何もかもが全部、私の心を降らせるだけの要因でしかないのに、それでもいいって思ってしまう。
触れられた手が熱い、手を引かれる力とか、エスコートの仕方とか
全部、同じで、同じすぎて、私の心が泣いていた。
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もう、やめてくれと叫びたかった。でもその声を荒らげることも無く、ただ私は連れられるまま、入っていく。
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九井｢そんな顔しないでくださいよ、Aさん｣
｢みつばくん｣
九井｢俺は、あなたの笑った顔が好きなんですよ｣
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────── 『俺、Aさんの笑顔が好きです。』
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心の雨が止むことは無かった。
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24.Good afternoon！→←22. ” みつばくん ” ─ side 九井
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ちょき。(プロフ) - 十六夜夏希さん» まだ2人とも囚われてるような感じになってます！！ 少しずつですが、物語が動き始めつつありますので、見守って貰えたらです！ コメントありがとうございました！ (2021年12月5日 9時) (
レス) id: 186429bef0 (このIDを非表示/違反報告)
十六夜夏希(プロフ) - え、めちゃくちゃ切ない…。それぞれの囚われている感がめっちゃ好きです。ココの推しもっと増えろ。(笑)更新頑張ってください！ (2021年12月1日 2時) (レス) @page38 id: 1ab5df6e8d (このIDを非表示/違反報告)
ちえ - ココオタクって言われてしまったうち喜んでいいのやら😩 (2021年11月30日 0時) (レス) id: 0560ab194e (このIDを非表示/違反報告)
ちょき。(プロフ) - ちえさん» 九井くんいいですよね！！わかります！！私も好きです！ 今回は九井くんメインのお話でしかも長めのお話なので、楽しんで貰えたらです！ コメントありがとうございました！ (2021年11月28日 23時) (レス) id: 186429bef0 (このIDを非表示/違反報告)
ちえ - ココが推しなのでこういう話しがもっと見たいです。 (2021年11月26日 19時) (レス) id: 0560ab194e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちょき。 | 作成日時：2021年11月22日 13時
