硬貨13枚 ページ14
リドル「これは一体どういうことだ!!」
談話室にて、1枚の紙を強く握る。
ハーツラビュル寮寮長、リドル・ローズハートは、ここ最近の違反者リストを見て憤怒の意を表した。
トレイ「まぁまぁ、落ち着けって」
リドル「こんな数の違反者を見て落ち着けるわけがないだろう!」
ケイト「その気持ちもわかるけど、ね?」
トレイもケイトもため息をつく。
入学当初に比べれば法律違反者は減った。
が、もともとあるようなルールを守らない者が、ここ最近で激増したのだ。
トレイ「にしても…門限を破るやつが増えるとはな」
ずらりと名前が並んだ紙に視線を落とす。
全学年、中々の数の生徒の名が連なっていた。
そこに色濃く関わっているのは、A・アルメリーで間違いないだろう。
全会一致の意見だった。校舎が閉まるギリギリまで相手をしていることも多々あるからだ。情報通のケイトには全てバレていた。
自分が他寮だったら自分も手を出していたかもしれない。
それくらい愛らしく素直な青年。多数の生徒が魅了されるのも理解できるほどだった。
トレイやリドルから確実に叱責されるため理性を保っているが、できることなら…なんてケイト自身は考えていた。
リドル「全く……欲にかまけて門限を破るだなんて言語道断だ、その上相手が1年生だなんて……!」
忌々しそうにティーカップをソーサーに置く。
リドルとは対象的に、トレイとケイトは冷静に意見を述べた。
そこまで深く気にしていないとはいえ、風紀を乱されてしまうのは自分たちも困ってしまう。
トレイ「サバナクローの寮生ってのが厄介だな」
ケイト「そう簡単にはいかないよねぇ」
トレイ「レオナも目をかけてるから尚更」
リドル「やはり直談判しかないか…?」
相手はサバナクローでラギーの弟分。一筋縄ではいかないだろう。
話したって聞いてくれるかどうかもわからない。もしかしたら察知して逃げ出してしまうかもしれない。
念には念を。3人でかかれば逃亡防止になるかもしれない。
エースとデュース、ユウを連れて行くのも視野に入れておこう。同じ1年なら上級生に呼ばれるよりも来てくれる可能性がある。
一縷の望みにかけながら、3人はその場で解散した。
『…ぅう"』
ラギー「A?どうしたんスか?」
『………なぁんかヤな予感。』
Aの勘はよく当たる。
ブルッと身震いして、細く白い腕を擦った。
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しお(プロフ) - 完結おめでとうございますっ作者様の作品どれも大好きです!!ほんとにどタイプです(; ;)新作も楽しみにしています!頑張ってください! (2020年8月17日 18時) (レス) id: 555d662f3a (このIDを非表示/違反報告)
ぱるこ氏(プロフ) - 完結おめでとうございます!!すっごく読んでいて楽しい作品でした!またどこかで貴方様の作品に出会えますように(^ν^) (2020年8月16日 22時) (レス) id: f3351ce51f (このIDを非表示/違反報告)
あお(プロフ) - とても面白いです。この作品が更新されるのを毎日心待ちにしてます。更新大変だと思うので作者様なりのペースで頑張ってください!応援してます。 (2020年8月7日 22時) (レス) id: 9f253d2950 (このIDを非表示/違反報告)
諒(プロフ) - イライ&ナワーブさん» ご指摘ありがとうございます!お手数ですが、誤表記の話数をお教えいただけませんか? (2020年8月7日 22時) (レス) id: 20c69aa8ad (このIDを非表示/違反報告)
イライ&ナワーブ - とても面白いと言うかBL最高! (レオンではなくてレオナですよ) (2020年8月7日 21時) (レス) id: 1da65a8f09 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:諒 | 作成日時:2020年8月2日 13時